経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

多忙な経営者の哲学を次世代につなぐ出版代行で企業ブランドを強化―DesignEgg


500万円とも言われる出版費用を10分の1以下に抑えた「えんぴつプレス」は、デザイン・原稿制作から印刷までを代行する。デザインエッグはプリントオンデマンド技術を用いて圧倒的な低価格出版を実現し、誰でも自由に出版できる時代を創ろうとしている。

DesignEgg(デザインエッグ)代表取締役CEO・佐田幸宏
DesignEgg(デザインエッグ)代表取締役CEO・佐田幸宏(さだ・ゆきひろ)

 「経営者の方々が普段書きためている経営哲学や会社の歴史をまとめ、1冊の本として残すのは意義のあること。社員の会社への理解も進みます」と話すのは佐田幸宏代表。

 同社が提供する「えんぴつプレス」は、著者が原稿を用意し同社が組版や表紙デザインを代行する「プレミアム」と、原稿制作からライターが代筆し出版したいが時間のない経営者を中心に好評を得ている「ダイヤモンド」の2プランを揃える。

 代行にはISBN(国際標準図書番号)取得も含み、この取得によって本の信頼性が高まるため、企業のブランディングにも有効だ。一般的な自費出版との大きな違いは、印刷版不要のデジタル印刷による無在庫出版を可能にした点にある。

 加えて圧倒的な業界最安値を実現させているのが、2013年に自社開発した「MyISBN」だ。プリントオンデマンドを用いた受注生産方式で、登録費用5478円でISBNを取得した本を出版できる。印刷費用は本の価格に含まれるため、出版コストを下げ、在庫リスクもない。返本率が約4割といわれる出版業界において、廃棄の無駄が発生しないサステナブルなサービスだ。

 サービス開始8年で1千タイトル以上を出版しており、出版業界で上位1%の年間出版点数を誇る。Amazonの書籍売上ランキング1位を獲得した本も多い。19年には大日本印刷グループから電子書籍サービス「パブー」を、20年にはディスカヴァー・トゥエンティワンから「ノベラボ」事業を買収し、事業の多角化を進めている。

 「えんぴつプレス」の特徴は、ライターのヒアリングと執筆、ディレクターの編集、デザイナーの表紙づくり、組版に特化したオペレーターによる書籍専門のチーム編成で出版を徹底的にサポートできること。

 「これまで経営哲学を残すのはカリスマ経営者など一部だった。しかし企業規模を問わず、どんな経営にもドラマがある。市井の経営者の泥臭い哲学にも価値があり、えんぴつプレスは、全てのストーリーを世に出すことを可能にした」(佐田氏)

 企業ブランド強化の一環として、従来はハードルの高かった出版を手軽に使える時代が到来している。

会社概要
設立●2010年3月
本社●大阪府東大阪市
事業内容●出版代行サービス
出版点数●1,000タイトル以上
プリントオンデマンド技術を用いた完全受注生産。SDGs時代に応じた全く新しい自費出版サービス「えんぴつプレス」● https://enpitsu-press.com/
2013年にオープンした4,980円で在庫リスクゼロの紙の本が出版できる、日本で初めての個人向けのプリントオンデマンド技術を用いた出版サービス「MyISBN」● https://myisbn.jp/

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