経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

最安級SIMをIoTに。M&Aでソフト開発とエンジニア採用を拡大ーIoTコンサルティング

IoTコンサルティング 代表取締役CEO 金野太一(こんの・たいち)

IoTに特化した格安SIM「ロケットモバイル」は、月定額328円と業界最安クラス。すでに1千社以上の導入実績を誇る。無限に広がる活用の可能性について、サービスを提供するIoTコンサルティングの金野太一代表取締役に伺った。

IoTコンサルティング 代表取締役CEO 金野太一(こんの・たいち)
IoTコンサルティング 代表取締役CEO 金野太一(こんの・たいち)

太陽光発電のモニタリング、バスやタクシーの運行管理、決済端末、GPS、ドローンへの搭載、河川や火山の監視など、あらゆる場所に導入されているロケットモバイル。月定額328円という安さと、カードを差し込むだけで簡単に使える手軽さも魅力だ。

「動画を見ることはできませんが、IoTなら動くという格安通信を実現し、導入事例は1千社を超えました」と金野代表は話す。

金野代表は、光通信で財務や投資、新規事業の立ち上げに携わった経験を生かして独立。格安SIMをIoTに特化することで、独自のビジネスを展開している。

「例えば、河川監視カメラでのモニタリングでは、弊社の『上り専用SIM』を用いることで、これまでよりも安価に高品質の映像伝送ができるようになりました。研究機関の実証実験にも使われ、自然災害から身を守る分野などでも活用されています」

今後は通信分野だけでなく、ソフトウエア開発にも乗り出し、通信とセットでのサービス提供を進めていく。

「ソフト開発にはエンジニアが必要ですが、2030年にはエンジニアが79万人足りなくなると予想されています。当社では自社採用はもちろん、M&Aによってエンジニアを増やしていき、10年後には1万人のエンジニアが働く会社にしたい。スキルがあれば年齢は問いません」

投資会社を親会社に持ち、資金調達はしやすい状況にある。昨年は富士三和総研の子会社化、AIクレジットのシステム受託開発・コンサルティング事業を傘下とし、積極的なM&Aを進めている。

他にもウェブメディア「正直スマホ」「iPhone大陸」「ぴかまろ」を運営し、スマホ周りの記事を分かりやすくまとめる事業も展開。広告収入も得ている。

「これまで人間を介して行われてきた情報の取得を、半自動的に行えるようになることがIoT化。世の中を効率化し、生産性を上げていくことは、少子高齢化や労働人口の減少が進む日本では急務です。そのためにもエンジニアの採用と教育に今後も力を入れていきます」 

会社概要
設立 2015年12月
資本金 9,917万5,000円
本社 東京都千代田区
従業員数 25人
事業内容 IoTソリューションサービス、IoT導入にかかるコンサルティング業務、格安モバイルSIM「ロケットモバイル」提供、ウェブメディア「正直スマホ」「iPhone大陸」「ぴかまろ」運営、SES事業・システム開発事業等
https://iot-consulting.co.jp/