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ブロックチェーン技術で金融の未来を切り開くバーチャルシティを運営ーVirtual Wall

Virtual Wall ヴァーチャルウォール 代表取締役 齋藤一篤(さいとう・かずま)

Virtual Wallは、ブロックチェーン技術を活用した金融商品のデジタル譲渡システム「極楽譲渡」の開発・販売、インターネット上の金融バーチャル空間「Virtual Wall City」の運営を手掛ける。最新技術によって金融の未来を切り開こうとしている。

Virtual Wall ヴァーチャルウォール 代表取締役 齋藤一篤(さいとう・かずま)
Virtual Wall ヴァーチャルウォール 代表取締役 齋藤一篤(さいとう・かずま)

ヴァーチャルウォールは2021年6月に設立された。齋藤一篤代表が同社を立ち上げたのは、金融機関在籍時の経験からだ。

「換金したい時に換金できない、つまり流動性のない金融商品が、販売側、顧客側の双方にとって悩ましい課題でした。また、欧米諸国に比べて日本人は金融リテラシーが相対的に低いことも気になっていました」

そこで、テクノロジーを使って金融商品の流動性と金融リテラシーを高めるための事業に乗り出したのである。

事業の1つ目は、ブロックチェーン技術を活用した日本初のデジタル譲渡システム「極楽譲渡」を開発し、8月から実証実験を開始した。デジタルトークンを使い、売り手と買い手が金融商品の投資持分を相対で取引できるようにしたほか、現行法の枠組の下、譲渡に対する契約に付随する一連の合意・承諾手続きを誰でも簡単に行えるようにした。

これにより、投資家は満期前の商品を現金化できる手段と運用期間中の商品を購入できる機会を得る。一方、発行体は商品に流動性を付与できるため、年限、スキームなど、これまでにない商品を組成できるようになる。

2つ目は、今春に開設予定の「Virtual Wall City」(VWC)。ユーザーと金融商品取引業者をつなぐインターネット上の3Dバーチャル空間(メタバース)だ。出展業者は金融リテラシー向上のためのイベントの開催やコンテンツの提供、 広告掲載などができる。ユーザーは出展業者のブースに訪問し、さまざまな金融サービスを体験できる。

VWC開設に先立ち、今年1月にはユーザーの金融リテラシー向上を目的とした金融メディア「Virtual Wall City Media」をオープンした(将来はVWC内で展開する予定)。投資や運用商品をはじめ、ブロックチェーン、メタバースなどに関する記事やコラムを配信していく。

「VWCでは、お金に関するさまざまなサービスを順次提供していきます。お金のことならVWCに来ればなんとかなる、そう思われるような金融の街を目指しています」 

会社概要
設立 2021年6月
資本金 2億円
本社 東京都千代田
従業員数 16人
事業内容 金融商品のデジタル譲渡システム「極楽譲渡」の開発・販売、インターネット上の金融バーチャル空間「Virtual Wall City」の運営
https://vwall.co.jp/