経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

人の役に立つために信頼の「生産管理力」で日本と中国の未来を築くー未来MD

未来MD 代表取締役 福原美来(ふくはら・みく)

日本企業の中国支社でアパレルの卸売業などを経験し、2020年に起業。「社会に貢献し、人の役に立ちたい」と福原美来代表は笑顔を見せる。中国と日本の2つのカルチャーを理解する彼女は、MD(マーチャンダイジング)で懸け橋となる未来を描いている。

未来MD 代表取締役 福原美来(ふくはら・みく)
未来MD 代表取締役 福原美来(ふくはら・みく)

未来MDが手掛けるのは、商品の生産管理や仲介支援、卸販売の輸出入。相手企業は日本の商社や貿易会社、アパレル関係がメーン。企業の希望する条件に合う中国企業を100社の中から紹介する仕事も行う。良い企業を見極め、条件面の良し悪しを目利きする力、リサーチ力には自信がある。福原代表は、「工場内の資材の置き方を見ても、ちゃんとした会社か、日本企業に紹介できる工場かどうか判断できます」と話す。

もっともこの目利き力や中国企業とのつながりは、初めから持っていたわけではない。福原代表は日本好きが高じて20歳の時に渡日し、関西学院大学を卒業。日本企業の中国支社でMDの基本を学んだ。日本企業の商習慣の習得や中国企業との信頼関係もその時から培ってきた。

「MDの基本は、適切な時期で商品提供を行うのは当然ながら、適切に振り返りを行い、適正な量と価格で商品を提供するものづくりです」

日本のセレクトショップ等に商品を納品する際は、細かい基準をクリアした品質や納期が求められる。

「お客さまから『価格以上に品質がいい』と言ってもらえるのは、日本企業から学んできたから。その基準を中国の工場に伝え、学んでもらいます。地道な取り組みですが、それが将来につながります」

靴は福建省、バッグは広州市など、商品によって得意な工場と地域が異なる。これら知見は中国で得た。

何年かけてでも顧客の要望は実現していきたいという。例えば生産管理の「ロット数問題」。大量生産の方が利益は増えるが、小ロットでも受けられる体制を作りたいと語る。

「ロット数が少なく、発注先がなくて困っている小さな企業の助けになりたい。信頼関係ができれば対応してくれる工場はありますから、その関係を徐々に増やしたいです」

今後は、中国から日本、日本から中国へ進出したい企業の貿易支援に注力していく。

「貿易とは、相手を理解し、互いにメリットある商品・サービスを流通させて社会貢献できるビジネス活動です。未来MDは中国と日本の貿易を専門に、東南アジアにも範囲を広げます。扱う商品は問いません。これが私たちの望む未来です」 

会社概要
設立 2020年10月
本社 東京都都台東区
事業内容 衣料品・服飾雑貨品の生産・管理および輸出入など
https://mirai-md.com/