経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

ネルソン・マンデラ南アフリカ大統領の言葉

オバマ大統領の英語

27年間獄中にいたネルソン・マンデラ

 マンデラ(Nelson Mandela)が危篤だ。オバマは南ア訪問したが、見舞うことは控えた。

 マンデラは1918年、南アフリカでも最貧地区の1つ、トランスカイにあるムベゾ村で、テンブ人の首長の家庭に生まれた。

 当時、人口の18%だった白人が南アを支配していた。黒人はアフリカ人専用病院で生まれ、専用バスで自宅に連れ帰られ、アフリカ人専用地域で育ち、専用学校に通う。就職も、居住区も、差別的な法律や規則で縛られていた。

 マンデラは通信教育で弁護士の資格を取り、52年に首都ヨハネスブルクに黒人として初めて法律事務所を開設した。61年にアフリカ民族会議(ANC)の地下武装組織「ウムコント・ウェ・シズウェ(民族の槍)」の最高司令官となり、翌62年にはアルジェリアとエチオピアで軍事訓練を受けた。が、64年に逮捕・起訴され、終身刑を言いわたされた。

 ここから何と27年間も牢獄につながれたのだ。

“Think about 27 years in prison,”

〈27年間も牢獄にいたことを考えてもみてください〉

 とオバマは今回、南ア首都ヨハネスバーグソウェイト大学の壇上から生徒に語り掛けた。

“Think about hardships and the struggles and being away from family and friends.

〈家族や友人から引き離される苦難と奮闘を考えてもみてください〉

There were dark moments that tested his faith in humanity, but he refused to give up.

〈時に人間性に対する彼の信念を試されるような最悪な局面もあったでしょうが、彼は信念を捨てませんでした〉

In your lives there will be times to test your faith.

〈あなたがたにも信念を試される局面がくるでしょう〉

Don’t lose those qualities of your youth: your imagination, your optimism, your idealism.”

〈若者特有の創造力や楽観主義や理想主義をなくしてはいけません〉

ネルソン・マンデラが目指した階級なき社会

マンデラは獄中、共産主義者仲間の影響でマルクスやエンゲルス、レーニン、スターリン、毛沢東の著作を学び始めるが資本論には頭痛を覚えたようだ。

While I was stimulated by the Communist Manifesto, I was exhausted by Das Kapital.

〈共産党宣言には刺激を受けましたが、資本論には疲れ果てました〉

But I found myself strongly drawn to the idea of a classless society which, to my mind, was similar to traditional African culture where life was shared and communal.

〈しかし階級なき社会という考えには強く共感した。というのもそれは伝統的アフリカ文化、生活を分かち合うという考えに近かったからです〉

 マンデラはロベン島に18年間収容された後、82年にケープタウンのポールスモア刑務所に移送された。その後、郊外パールのビクター・フェルスター刑務所に再移送された。牢獄から牢獄へ。マンデラはこうも言っている。

“I learned that courage was not the absence of fear, but the triumph over it. The brave man is not he who does not feel afraid, but he who conquers that fear.

〈勇気とは恐怖心の欠落ではなく、それに打ち勝つことにあるのだと学びました。勇者とは恐れを知らない人間ではなく、恐れを克服する人間のことです〉

 国際社会が南アフリカに対し経済制裁で圧力を強める中、89年に強硬派のP・W・ボタ大統領が辞任し、融和的なフレデリク・デクラーク大統領が就任。90年2月11日、マンデラ氏は釈放され、やがて大統領になった。

 マンデラは言う。

It always seems impossible until it’s done.

〈達成するまでは何事も不可能に見えるものだ〉

 

[今号の英語]glory
 gloryとは、栄光、という意味である。英語でMorning glory(朝の栄光)という花がある。朝顔のことだ。マンデラは言う。
The greatest glory in living lies not in never falling, but in rising every time we fall
〈生きる上で最も偉大な栄光は、決して転ばないことにあるのではなく、転ぶたびに起き上がり続けることにある〉
 起き上がり続ける限り、負けはこない。マンデラは若い頃、ボクサーだった。本当の話。

 
経済界 電子雑誌版のご購入はこちら!
雑誌の紙面がそのままタブレットやスマートフォンで読める!
電子雑誌版は毎月25日発売です
Amazon Kindleストア
楽天kobo
honto
MAGASTORE
ebookjapan
 

雑誌「経済界」定期購読のご案内はこちら

経済界ウェブトップへ戻る