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予算編成の本格化で注目される経済成長と財政健全化の両立--財務省

霞が関番記者レポート

麻生太郎財務相

麻生太郎財務相

 政府による2015年度予算の編成作業が本格的に始まった。各省庁による一般会計の要求総額は、14年度の95・9兆円を上回る100兆円を超える可能性がある。社会保障費を削るなどして額を抑え、経済成長と財政健全化を両立する姿勢が示せるか注目される。

 「メリハリのついた予算の策定が基本的な考え方だ」。7月25日の閣議で了承された15年度予算の概算要求基準について、同日の会見で麻生太郎財務相はこう述べ、経済成長と財政健全化の両方を達成する方針を示した。さらに、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字を15年度に半減する目標を達成できるよう、「予算の総額を定める」とも述べた。新規国債の発行額については、14年度の41兆2500億円以下に抑える方針を既に表明している。

 安倍晋三首相が重視する地方活性化や人口減対策などに予算を優先配分する3・9兆円の特別枠や、年金・医療など、高齢化に伴う社会保障費の増加分を合わせると、各省庁からの概算要求の総額は100兆円を超えるとみられる。すべて認めるとプライマリーバランスの赤字半減という国際公約を果たせないことになり、財務省は、総額を100兆円以内に収める方向で作業を進める。

 焦点となるのは、8300億円の自然増が見込まれる社会保障費をどこまで削れるかだ。麻生財務相は「自然増の内容を精査し、合理化と効率化に取り組む」と話しており、3年ぶりとなる介護報酬改定にあたって、2兆円の内部留保を抱える社会福祉法人の効率化をどう進めるかや、生活保護の支給水準をどう見直すかなどについて、議論が進められる。

 また、公共事業費の削減も重要な課題となる。来春に統一地方選を控えており、与党からは歳出圧力が強まる可能性がある。特別枠に紛れ込ませる形などで公共事業費が膨らみ、経済効果の薄い公共事業がばらまかれたりしないよう、財務省は注意深く検証していく必要がある。

 
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