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官民連携で推進する支援機構の課題とは--総務省

霞が関番記者レポート

官民連携でインフラ輸出を後押し

 総務省は日本企業による通信・放送関連設備の輸出を支援するため、官民共同出資の支援機構を来年度に創設する。

 2015年度予算の概算要求で、財政投融資の特別会計に340億円を要求し、通信・放送事業者や機器メーカーの出資を受け入れて、日本の通信・放送事業者や機器メーカーの海外事業向け投融資などを手掛ける。ベトナムやミャンマー、インドなど新興国では通信や放送インフラの整備が急速に進む見通し。

 日本勢の新興国向けインフラ構築を後押ししたい考えだが、同様の支援機構は各省庁で乱立気味。経済産業省のクールジャパン機構との棲み分けなど課題も残る。

 新機構は特会の資金を元手に15年度前半に新組織を立ち上げ、機器メーカーや通信事業者などから人材を招いて運営を任せる方針。企業連合からの要請を受けて、事業リスクなどを審査した上で支援する。1件当たり数十億円ほどの拠出を見込み、「機動的な官民連携機能」(総務省情報通信国際戦略局)を目指す。

官民連携の支援機構が乱立で予算確保が課題

 アジアなどの新興国はブロードバンド通信網や次世代ハイビジョン放送などの整備を急いでいる。それらの国で通信網や放送網が整備されれば、現地企業の通信サービスを加速しアプリやコンテンツの輸出が期待できるほか、NHKや民放キー局の番組も輸出しやすくなる。

 NTTやKDDIなどの通信事業者、放送機器を手掛ける富士通やNEC、三菱電機などにとっては大きなビジネスチャンスだが、価格競争力の高い中国勢などに対抗するのは困難で、支払い条件の悪化などリスクも少なくない。新機構は資金支援によってリスクを軽減し、通信・放送インフラ構築への日本企業の参入機会拡大を後押しする。

 ただ、同様の輸出支援機構は経産省のほか、国交省や農水省などでも創設しており、すんなり340億円もの巨額要求が通るかどうか微妙な情勢だ。

 
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