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想定以下の景気回復!? 判断が難しくなった消費増率の引き上げ--内閣府

霞が関番記者レポート

 国内景気は、緩やかに回復しているのか、踊り場なのか、後退局面なのか。内閣府は10月の月例経済報告でも「回復」の文言は継続したが、国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費を中心にマイナス基調が続いたまま。欧州中心に海外経済の減速が鮮明で株価の乱高下も続く中、内閣府が描いた「夏場からの景気回復で予定通り消費税再増税実施」というシナリオには黄信号が灯っている。

甘利明経済再生担当相

甘利明経済再生担当相

 「非常に悩ましい」。甘利明経済再生担当相は、直近の経済指標で強弱が入り交じる現状に対し、周囲にこうこぼしているという。

 安倍晋三首相は、7〜9月期のGDPなどを基に、来年10月に消費税率を予定通り10%に引き上げるかを12月に判断する。ただ、7〜9月期は天候不順の影響で、エコノミストが予想する前期比4%増という回復は見込みにくくなっている。

 甘利氏は、かねて消費税再増税について「上げても上げなくてもリスクがある」と主張してきた。予定通り引き上げ、経済が失速すれば、結果的に税収が落ち込み、社会保障の安定性や財政健全化に影響が出る恐れがある。

 一方で、見送った場合は、来年の通常国会で消費税増税法を改正する必要があり、他の重要事項の審議が滞る懸念もある。加えて、日本の財政再建に対する本気度が世界から疑われ国債の信認が落ちれば、金利が上昇し、財政をさらに圧迫しかねないという問題も常に抱える。

 一昨年夏成立の消費税増税法は、景気状況によっては増税を見送ることができる「景気条項」が盛り込まれている。ただ具体的にどうなれば見送りするかの定義は曖昧。このため内閣府幹部は「『リーマンショック級』など具体的に書いておくべきだったのではないか」と恨み節も聞かれる。

 
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