媒体資料
経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

新卒入社試験での受験料制度の成否は--ドワンゴ

人事部長 野々垣尚志氏

ドワンゴ川上会長の発案で受験料制度を導入

 動画配信サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴが、2015年の新卒入社試験で受験料制度を導入した。採用活動のあり方に一石を投じ、各所で賛否を呼んでいる。新たな取り組みは同社にとってどんな影響があったのだろうか。

 「例年以上に企業研究を十分行い、当社でどんな仕事をしたいかはっきりしたビジョンを持った応募者が増えました。受験料の導入は当社の採用活動にとってプラスに働いたと思います」

 こう話すのは、ドワンゴの野々垣尚志人事部長だ。応募総数は数千規模と前年度に比べて4割弱の減少となったが、意欲の高い人材が多く集まったという。

野々垣尚志・人事部長

野々垣尚志・人事部長

 同社では各事業部門のトップが部下として迎え入れたい人材を自ら選考している。エントリーが減った分、部門トップが一つひとつの書類に目を通し、学生に向き合うスタンスを強化した。選考作業後には「さすがに疲れたが、来年もやりたい」という声が各部門長から上がった。

 そもそも、同社が受験料制度を導入したのには、硬直した採用市場に一石を投じる狙いがあった。

 ネットを経由した一括大量エントリーが学生の入念な企業選びや精度の高い採用活用を妨げていたとして、川上量生会長が発案した。ニコニコ動画にちなんで2525円を応募者から徴収するというもの。

 この取り組みによって厚生労働省から自主的な中止を求める“助言”を受けるなど、各所で物議を醸した。

受験料徴収は紋切型採用へのアンチテーゼ

 しかし、同社としては「至って大真面目」(野々垣部長)。企業と学生の双方がお互いをじっくり見定められるような市場変革の呼び水になろうとしている。紋切型になりがちな採用活動へのいわばアンチテーゼだ。

 「自社に合った人材を獲得するため、企業には独自の採用活動が求められています。新人が入社間もなく会社や仕事に失望するのは悲しいこと。社会に対して問題提起ができたと自負しています」

 同社では16年卒の試験でも受験料制度を導入。書類選考までにかかる費用を学生と折半、料金を3千円にするなど、制度を一部変更する。

 

ドワンゴ・会社概要
設 立/1997年8月
資本金/106億1630万円
従業員/1139人
所在地/東京都中央区銀座4―12―15歌舞伎座タワー

 
経済界 電子雑誌版のご購入はこちら!
雑誌の紙面がそのままタブレットやスマートフォンで読める!
電子雑誌版は毎月25日発売です
Amazon Kindleストア
楽天kobo
honto
MAGASTORE
ebookjapan
 

雑誌「経済界」定期購読のご案内はこちら

経済界ウェブトップへ戻る