「Pepper」は孫正義社長の夢の始まり
2014年6月5日、ソフトバンクが感情認識パーソナルロボット「Pepper」を発表した。
発表会は、Pepperに孫正義・ソフトバンク社長がハート型のオブジェを手渡し、ハート(感情)を授ける演出で始まった。
その光景は、「iPhone」を発表した時のスティーブ・ジョブズ氏を連想させるものだった。ジョブズ氏が携帯電話を変えたように、孫社長がスマートフォンからロボットへというパラダイムシフトを起こそうとする意志が感じられた。
その後の会見において孫社長がまず語ったのは、「この日が歴史的な日になると思っている」ということだった。
従来のコンピュータはロジカルに情報を処理する、人間の左脳の機能を果たしてきたが、いずれコンピューターは感情や創造性など人間の右脳の働きも果たすようになると思っていると語った。また、孫社長はCPUやメモリ、通信機能が進化していく中で、一番難しいとされた「感情」というものにいずれ挑戦したい夢を抱いていたことを明らかにした。
「われわれのビジョン」と断った上で、Pepperは世界初の感情を持ったパーソナルロボットだという。現在は人間の持つ感情・心のすべての部分をやれるとは思っていないが、「愛を持ったロボット、感情を持った、心を持ったロボットを作りたい」ということがビジョンだと語った。
そして「感情を持ったロボット」とは、「家族の喜びのために動く、人の喜びのために動く、自らが意識をもって、自らの意思で人々に幸せになってもらいたいという思いで動くロボット」だという。Pepperは孫社長の夢の始まりである。
(文=本誌・村田晋一郎 写真=佐々木 伸)
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