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中国株価大幅下落はバブル崩壊の予兆か 日本へ悪影響の懸念――財務省

霞が関番記者レポート

 6月以降、中国の株価が大幅に下落し、同国のバブル崩壊と経済失速がささやかれている。注目されるのは、中国への輸出が柱の一つになっている日本経済への悪影響だ。さらに中国が輸出を増やすため元安誘導策をとり、通貨安競争が激しくなれば、財務や金融当局は対応に追われることになりかねない。

 「株価操作などの話はよくあるので、透明性はかなり問題だと思う。注意深く見なければならない」。7月31日の閣議後会見で麻生太郎財務相はこう述べ、中国の株価の不安定な値動きを注視していく考えを示した。

 今後注目されるのは、世界経済に対する影響だ。国際通貨基金(IMF)は、中国の実質成長率が1%低下すると、中国以外のアジアには0・3%の下押しの影響があるとみている。

 日本も、一大消費市場である中国への自動車、家電などの輸出が落ち込めば製造業者は打撃を受けるし、「爆買い」と呼ばれる大量の買い物をしてくれる中国からの買い物客が減れば、百貨店など小売業の業績を再び悪化させることになりかねない。

 折から足元では、日本経済の状況を示す指標に明るさが出ている。財務省が同29日に開いた3カ月に1度の全国財務局長会議では、7月の地域経済情勢について「緩やかに回復している」との認識がされ、4月の前回調査の「回復の動きが続いている」から引き上げられた。

 もし今後、中国の影響で日本の製造業の業績が悪化するなどすれば、こうした上向きの指標も再び悪化することになりかねない。悩ましいのは、中国の内需が低迷すると、中国当局が、自国通貨を元安方向に誘導する政策をとりかねないことだ。相対的に円高方向に振れれば、回復してきた企業業績に水を差すことになりかねない。こうした事態を防ぐため、日本の財務相は、「口先介入」を繰り返すなどの対応に追われる可能性もある。

 
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