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桜井次官就任の裏で首相秘書官が出戻り将来の次官競争混沌――総務省

霞が関番記者レポート

 総務省の事務次官に、2年前から候補に挙がっていた桜井俊総務審議官が7月31日付で就任した。しかし、総務省は2001年の省庁再編で自治省、郵政省、総務庁の3省庁が統合されて誕生した巨大官庁。旧内務省系の自治省出身者が主導権を握りつつ、郵政省、総務庁出身者もたまに事務次官に就任する変則たすき掛け人事が続いている。桜井氏は小笠原倫明氏以来、3年ぶりの郵政省出身事務次官だが、問題は後輩にしばらく事務次官候補が見当たらないことだ。

 桜井氏の後任は、自治行政局長から昇格した佐藤文俊総務審議官で決まりだが、その後も「しばらくは自治省出身の事務次官が続く」(総務省幹部)可能性が高いという。桜井氏は1977年に郵政省に入省したが、前出幹部によると、「後輩には、皆が次官候補として納得するような骨太のやり手はいない」らしい。

 そこで、将来の事務次官候補として浮上しているのが、女性で初めての首相秘書官に就任して話題となり、2年足らずで総務省に戻ってきた山田真貴子情報通信国際戦略局長だ。山田氏が13年に首相秘書官に就任したのは、安倍晋三首相の女性登用をアピールするため、当時経済産業省に出向中の山田氏を官邸が1本釣りしたからだ。

 官僚が抜擢される首相秘書官は、いわば事務次官の登竜門。省庁に戻れば事務次官か次官級に上り詰めるのが普通だ。ところが山田氏はこれといった目立ったやり手女性官僚というわけではなく、その実力は未知数。「女性初の首相秘書官に抜擢された人を事務次官に充てないわけにはいかない」という幹部もいれば、「無理でしょう」と冷ややかに見る幹部もいて、総務省内の評価も定まっていないようだ。

 情報通信国際戦略局は、ICT分野の技術輸出促進や外国政府との協力など注目度の高いポスト。女性登用に熱心な高市早苗総務大臣の後押しがどこまで通じるか、注目されそうだ。しかし、山田氏は84年入省で桜井氏の7年後輩。そこまで郵政省出身事務次官が現れなければ、このほうが注目されそうだ。

 
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