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「民泊という新しいビジネスを否定する気はない。個人ホストとの協力も考えている」――北原茂樹(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長)

シェアハウス、規制緩和で金融機関の融資も本格化 イメージ画像

北原茂樹氏(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長)

北原茂樹氏(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長)

民泊と旅館、ホテルは共存できる

 民泊については昨年4月に「国家戦略特別区域法」が施行され、外国人対応の宿泊施設という条件が付いていたが、今年6月に閣議決定された「規制改革実施計画」ではさらに一歩踏み込んだ形となった。1948年にできた旅館業法を一部規制緩和して、1年かけてプランを練るという内容だ。

 われわれの業界は、消防や都市計画などさまざまな規制の中でビジネスを行ってきたが、以前からできるだけ規制撤廃するよう働き掛けてきた。ただ、今回は安全面などにおいて利用者が納得できるような規制緩和なのか疑問だ。

 既存の旅館業者に規制を残したまま、新規は参入が楽になる。2つの制度は混乱を来すのではないか。

 新しいタイプのシェアリングビジネスを否定する気はない。たとえ小規模でも経済のパイが広がり、国内需要に応えるのは良いことだ。規制緩和そのものはわれわれにもプラスだが、どこで線を引くかが悩ましい。

 実際に民泊が広く認められるようになった場合、週末はどこの旅館・ホテルもいっぱいなので、民泊施設にお願いすることは可能であり、われわれのノウハウも提供できる。安全管理、メンテナンス、フロントの対応、病人への対応、さまざまな点で情報共有できる。

 ただ、民泊のホストには少なくとも簡易宿所営業の許可を取ってもらって、業界団体と提携してほしい。

 ホストはAirbnbのような仲介サイトを利用しているが、そのときに不動産業者や設計事務所などがアドバイスしているケースが増えている。

 面倒な許認可についても代行するような業者もあるが、間違った説明も多い。今のところ大きな事故・事件はないが、今後が心配だ。

 規制緩和の調査会で議論が行われているが、われわれの要望や提言を10月中にまとめて発表していきたい。

 業界の中でもさまざまな意見があり、今の段階では統一見解はまだ出せない。本来はホテル協会や全日本シティホテル連盟などと連携して声明をまとめられればよいが、他団体との調整には時間もかかるので、自分たちだけでもまとめていきたい。(談)

構成=本誌編集長/吉田 浩 写真=佐藤元樹

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