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軽減税率議論を優先しビール類酒税一本化の来年度改正は見送りへ――財務省

霞が関番記者レポート

 財務省は、麦芽比率などに応じて税額が異なるビール類の段階的な酒税の一本化について、2016年度税制改正では結論を見送る方針を固めた。17年4月の消費税率10%への引き上げと同時に導入する軽減税率の制度設計議論を優先するため。

 現在350ミリリットル缶当たりの酒税はビールが77円、発泡酒47円、第3のビールで28円となっている。自民党税制調査会や財務省は味も飲み方も似ているのに税額が大きく違うことを問題視。15年度税制改正大綱に「格差を縮小・解消する方向で見直しを行うこととし、速やかに結論を得る」としていた。

 自民党税調と財務省は数年かけてビールを減税する一方、発泡酒と第3のビールは増税し、全体の税収が変わらない55円程度に統一する案を検討。自民党税調の宮沢洋一会長は、16年度改正に向け議論するとしていた。しかし、来年度の税制改正の焦点となる消費税増税時の軽減税率導入をめぐる与党協議が難航してビール業界との調整が遅れている。来年夏の参院選を控え、与党内で割安な発泡酒や第3のビールが増税になることを懸念する声が強まっており、来年度改正では見送りを決めた。

 ただ、中期的なビール類の酒税一本化の方針は撤回せず、消費税率10%引き上げ後の17年度以降に、段階的に実施する見通し。ビール業界は、来年度改正でのビール類の酒税見直しを見込んで戦略を立てていた企業も多く「いつになったら実現するのやら」(ビール大手幹部)と困惑の声も漏れている。

 
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