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前倒し債の限度額が過去最大の48兆円に。低金利で調達増やす――財務省

霞が関番記者レポート

超低金利のうちに前倒し債を増やす意図

 財務省は、国債を予定より1年早く発行する「前倒し債」の限度額を2016年度は48兆円と決めた。

 当初計画に比べ前年度より16兆円多く、過去最大規模となる。

 限度額の引き上げは4年連続。日銀の量的緩和で市場に出回る国債が少なくなっており、銀行や保険会社などの機関投資家などの需要に応じて追加発行できる態勢を整える。

 財務省は、16年度の国債発行について約162兆円と計画する。これとは別に前倒し債を加え、16年度は最大で約210兆円の資金調達が行えるようにした。

 前倒し債は、満期を迎えた国債を借り換えるための「借換債」が発行対象となる。調達した資金は特別会計に組み入れておき、災害時などの財政資金として必要に応じて充当する。

 財務省は、日銀の大規模金融緩和が始まった13年度から前倒し債の限度額を引き上げている。16年度の限度額は12年度の4倍までの規模に膨らむ。

 日銀が、金融緩和で国債を長期にわたって大量に買い入れていることで、債券市場では国債の需給が逼迫している。財務省では投資家の需要に応じて前倒し債を柔軟に発行することで、市場を安定させる方針だ。

 金融緩和によって超低金利が続いているうちに調達を増やせば、将来の利払い費の抑制につながる。

 政府は、財政の健全ぶりを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)について、20年度に黒字化する目標を掲げている。低金利のうちに前倒し債の発行を増やすことで、この目標達成も後押ししたい考えだ。

 また、中国経済の減速などに伴う企業業績の悪化など税収の下ぶれなどの不確定要因に備えることもできると財務省ではみている。

 
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