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麻生太郎財務相は16年度予算前倒しで景気テコ入れを急ぐ――財務省

霞が関番記者レポート

麻生太郎財務相が予算執行前倒しを要請

 麻生太郎財務相は、2016年度予算を上半期に前倒し執行することを各省庁に対し要請した。

 対象は予算に盛り込んだ公共事業などの12兆1千億円分で、うち8割の10兆円程度を9月末までに契約することを目標に掲げた。消費税増税の再延期観測が高まる中、景気のテコ入れを急ぐ必要があると判断した。

 15年度予算の一般会計は過去最大の96兆7218億円。このうち前倒し対象となる12兆1千億円の内訳は、一般会計7兆7千億円分と特別会計などの4兆4千億円分。

 一般会計では道路や港湾などの公共事業や学校建設、特別会計では東日本大震災からの復興事業などが対象となる。

 こうした事業の通常の上半期の平均的な執行率は7割弱。半年間で8割を執行するのはリーマンショック後の09年度と同水準で、実現すれば上半期に通常より1兆円以上の予算が執行される見込みだ。

 ただ、公共事業中心では低迷する個人消費のテコ入れ効果は大きくならない。

 このため政府は15年度補正予算に盛り込んだ低所得の年金受給者に3万円を配る臨時給付金についても6月末までにほぼすべての自治体で支給の開始を目指す。

 一方、上半期に執行が集中すると下半期の執行分が減ってしまう。そうなると消費税再増税に耐えられる経済環境を整えられなくなると判断し、財務省は16年度補正予算案の編成も検討して下半期の政府支出の減少を防ぎたい考えだ。

 ただ、消費税再増税をめぐっては、安倍晋三首相が「引き上げ延期は法改正の制約要件の中で適宜適切に判断していく」と述べ、延期の可能性もにじませている。

 消費増税を確実に実施したい財務省はあの手この手の財政出動を検討して実施にこぎ着けたい考えだ。

 
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