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元農水相のTPP本国会審議へ影響懸念与党議員もあきれ顔――経済産業省

霞が関番記者レポート

 後半国会の最大の焦点となる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案が4月5日の衆院本会議で審議入りした。民進党など野党は、過去にない巨大な通商協定のため、交渉過程を示す資料や情報の開示を請求するなど与党への追及を強めている。そんな最中、自民党の西川公也元農林水産相が「TPPの真実 壮大な協定をまとめあげた男たち」というタイトルの著書を出版しようとし、ちょっとした騒動になっているのだ。

 中央公論新社から2160円で5月上旬にも発売されるとのことで、ネット上の通販サイトでは予約も受け付けている。内容は菅義偉官房長官が全体的な交渉の調整役となり、TPP担当大臣だった甘利明氏に各国との交渉を託した真相などが綴られているようだ。

 西川氏はかつて党TPP対策委員長を務め、農水相としてTPP交渉にも関わってきた。執筆した理由を西川氏は「今後こうした交渉事が起きたら、次に取り組む人達の参考にしてもらえばという意味で書いた」と話している。

 だが、この本の発売に政府・与党が“待った”をかけた。協定の交渉過程は守秘義務となっているだけに、本の一部が表沙汰になると今後の国会審議に影響する恐れがあるからだ。

 予想したとおり、野党側はこの本を与党追及の格好の材料になると判断。早速、TPP特別委野党筆頭理事の民進党・近藤洋介氏らは4月1日の理事懇談会で、特別委での審議入りの前に、甘利前TPP担当相の特別委出席などと併せてこの本の提出を求めた。

 ある与党議員は「どうせならTPPの国会審議が終わってから出版すれば良いのに。空気が読めないというか……」とぼやく。自身の政党支部が国の補助金を受けた企業などから献金を受けていた問題などを受け、昨年2月に農水相を辞任した西川氏。またもや与党の足を引っ張るのであった。

 
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