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第三者調査委員会の報告にも「不十分」の声

ニュースレポート

 こうして設置された第三者委員会が、現役の役職者や元役職者、その他の関係者に対して事情聴取を実施。委員会は20日間にわたって24回開催され、合計85人がヒアリングを受けた。その結果に基づき、報告書が作成されたが、中途半端な内容に終わったとの印象がどうしても拭い去れない。

 そうなった理由の1つは、事実確認がしっかりと行われたのか、疑問が残るからだ。

 第三者調査委員会の中込秀樹委員長自身も、「3年くらい前のことなので記憶が曖昧な人もおり、異なった供述から、何が事実かを認定するのはかなり難しかった」と、その難しさを認めた。原因究明の土台にもなる事実確認が十分だったのか、調査結果がきちんと実態を反映しているとは到底言えない。

 また、どの経営レベルにまで問題融資の報告が上がっていたかについても、問題の核心が解明されたとは言い難い。

 担当者からの報告が滞った理由を明らかにできたか追及されると、委員を務めた石綿学弁護士がかろうじて「当時者には記憶はないが、無意識にはできないだろうと判断した」と回答。委員会で使われた資料を比べて半ば定例化していた事後チェックの結果をこれ以上報告する必要はないという「判断をした可能性があるだろう」(石綿委員)との説明がなされた。

 ほかにも、刑事告発に発展しかねない「検査忌避」にあたる可能性のある組織的隠蔽の有無も焦点の1つだった。だが、報告書は「組織的な対応態勢の欠如が過誤報告を招いたといえ、ことさら隠匿したことをうかがわせる事情はみられない」と述べるにとどめた。こちらも、はっきりとした因果関係が打ち出されたわけでは決してなかった。

 こうした曖昧な調査報告であったにもかかわらず、中込委員長は、検査忌避の可能性について「全くないと言い切れる」とした。会見で出された質問に対しても「報告書に書いてある」と何度も繰り返すなどいらだちをあらわにした。

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