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プジョー・シトロエンの国内販売好調の要因を検証する

ニュースレポート

アベノミクスによる景気回復策を好感してか、輸入車販売台数は対前年比2桁増と好調に推移している。少子高齢化を背景に、国内販売台数の減少に歯止めがかからない自動車業界の中にあってこれは例外的な朗報と言っていいだろう。 (本誌/大和賢治)

プジョー・シトロエン 認知度向上に努める

大きな期待を寄せる「プジョー2008」の前で。ジャン・イブ・ドッサル氏(左)と上野国久社長(右)

大きな期待を寄せる「プジョー2008」の前で。ジャン・イブ・ドッサル氏(左)と上野国久社長(右)

 12月1日に好評のうちに閉幕した第43回東京モーターショーだが、注目したいのは輸入車のWP(ワールドプレミア)が前回を大きく上回っていたことだ。アベノミクス効果は、特に富裕者層の購買意欲の喚起に寄与し、高級乗用車へのニーズとなって現れているのだ。輸入車各社にとってこれは千載一遇の好機、WPを積極的に打ち出した格好だ。

 同モーターショーに出展したプジョー・シトロエン・ジャポンの代表取締役社長で在日フランス商工会議所理事でもある上野国久氏とPSAプジョー・シトロエンのアジア事業本部のジャン・イブ・ドッサル営業部長に現状と展望を聞いた。

-- 今回、東京モーターショーに出展した意義は。

上野 輸入車業界として国内市場を盛り上げようというコンセンサスもありますが、ここで新商品を発表すればマスコミ各社で大きく取り上げられる。認知度向上という面では出展は必須です。

-- ブランド認知度は十分ではないですか。

上野 確かにブランド認知度は高いかもしれません。しかし、それがイコール実車の購入とは言えません。一般には、まだ輸入車を特別な車であると思っている方が多いのです。モーターショーのような場で、実際に、手で触り品質を確認していただくことが重要になるのです。

ジャン 日本では輸入車市場という言葉(概念)が確固としてありますね。そんな背景からも日本市場では特別な対応を取らなければなりません。

-- 具体的には。

ジャン 重要なのは差別化です。特にエクステリアのスタイルは特有のものを採用しなければなりません。とはいえ、言葉で表現するのは非常に難しいので、これは実際に見ていただくしかありませんね(笑)。内装でも同様です。一例を挙げますとシトロエンDSラインの内装に使用する革1つ取り上げても非常に高い素材ですが、〝無難〟な素材では納得していただけません。

-- 日本市場はフォローですが、一方、注力している中国市場の現状もお聞かせください。

ジャン 中国では今期は前年比28%増の55万台の販売を予想しております。総市場が10%前後の伸びが想定される中で言えば急成長と言っていいでしょう。牽引しているのがプジョー2008と同308シリーズおよびシトロエンC4シリーズです。さらには深圳工場が11月から稼働し生産性も高まりますから来年も好調は維持できると考えています。近い将来、中国では販売実績100万台を目指せるのではないでしょうか。

-- 中国市場の攻略法についてお聞かせください。

ジャン 上海、北京といった沿海部は乗用車保有に対する規制から、市場は成熟化に進んでいます。そういう中では内陸部へのアプローチが重要になります。内陸部の富裕層も驚異的な勢いで増加しています。国レベルでも内陸部への投資を進め産業を活性化しようという流れもありますので、取りこぼしなく販売につなげていきたい。それには生産の現地化は必須になります。

プジョー・シトロエン 国内販売好調の要因

-- 国内市場に話を戻しますが、昨年、リニューアルしたプジョー208が好調ですね。

上野 そうですね。日本車からの乗り換え需要という意味ではプジョー208の果たす役割は重要です。208は前モデルの206と207の好評だった部分を集めた集大成ですから、今後の販売戦略を構築する上でも良い試金石になりました。さらには208GTiを205 GTi以来復活させましたが、非常に評判がいいのは心強いですね。

-- シトロエンCラインの位置付けは。

上野 Cラインはプジョー208と同様に乗り換え需要のエントリー車という位置付けです。価格帯も200万円台前半からとなっていますので、女性層の掘り起こしにも寄与すると考えています。上位車のシトロエンDSラインもラインアップしていますが、最初の突破口としてはやはりシトロエンC3がふさわしいと考えております。

-- 価格戦略も重要ですね。

上野 そのとおりです。日本車からの乗り換えという意味では、最初の障壁となるのは価格です。しかし、そうは言っても輸入車ならではのハイソなプレミアム感も訴求しなければなりませんから、その兼ね合いが難しい。そういう意味ではレンジ的には200万〜500万円が適切ではないですか。

-- 来年、発売予定のプジョーRCZ Rおよびプジョー2008も注目されます。

上野 プジョーRCZ Rは40〜50代をターゲットに想定しています。価格は540万円になりますので、ベンチマークはポルシェやBMWになりますね。一方のプジョー2008ですが、年間販売台数は2千台はいけると考えています。欧州を感じられる独自性の強いデザインでありながら価格も246万円からと大きな期待を寄せています。

-- 長短の課題は。

上野 長期的には引き続き認知度の向上に尽きます。輸入車が特別な車ではないということをもっと周知しなければなりません。

 また、短期的には顧客満足度の向上です。最後は接客に行き付きますから、これは、トレーニングを日々積み重ねてやっていくしかないですね。

 
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