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バブル崩壊を防ぐため不動産価格指数を実用化へ--国土交通省

霞が関ウォッチング

不動産価格指数とは?

 国土交通省は住宅用や商業用不動産の取引状況を指数化した「不動産価格指数」の実用化に乗り出す。

 国内の不動産市場は景気回復を背景に好調で海外からの資金流入も加速。経済への影響を速やかに把握して、過熱によるバブル崩壊を未然に防ぐ狙いがある。国際通貨基金(IMF)が国際指針の整備を進めており並行して準備を進める。

 不動産価格指数は、米国の住宅ローン危機に端を発したリーマンショックを受けIMFと欧州委員会統計局(ユーロスタット)が住宅用の国際指針を策定。主要20カ国・地域(G20)に導入を要請し、一部を除き、ほとんどの国・地域が指数を導入している。IMFなどは現在、商業用指数の指針策定を急いでおり、5月に公表する。

海外の不動産価格指数との比較も可能に

 日本では2012年から国際指針を基に算出した住宅用指数の試験運用が始まり、国交省が全国平均と地域別を月1回、公表している。

 指数は一戸建てやマンションなどを購入、登記した買主に、価格や専有面積、築年数など物件の詳細を調査した内容から算出する。ただ取引内容が反映されるまで5カ月もかかり、現状を十分に反映できていないなど難点が多かった。

 そのため国交省は、郵送で行っていた調査を電子化して公表までの期間を3カ月に短縮、1月公表分から反映する。公表方法も米国や英国、欧州連合(EU)などの指数を併記して、市場参加者が比較しやすくするなどの改善を進める。

 商業用は住宅用に準じた調査となり、オフィスビルやホテル、倉庫や工場、店舗ほかが対象。延床面積や用途、利用可能な駅の数なども調査する方向で、IMFなどの動向をみながら実用化を急ぐ。一連の経費は14年度当初予算案で前年比2・8倍の1億3千万円が計上された。

 国内の不動産市場で住宅用は、住宅ローン減税など政策の効果で顧客の購買意欲が衰えず「4月の消費増税の影響は少ない」(住宅大手)との見方が強い。

 商業用も東京都心のオフィス賃料が上昇しているほか、各種物件に「海外投資家の引き合いが増えた」(大手不動産首脳)という。日本の不動産市場は海外主要都市に比べ割安感があるとされ、今後、海外資金が流れこむ可能性が高い。

 
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