1968年学習院大学経済学部卒業。同年日本閣観光入社。95年ベストブライダル設立。99年BEST BRIDAL HAWAI INC CEO。2000年ベストプランニング社長。06年アクア・グラツィエ社長。11年ホスピタリティ・ネットワーク社長。13年11月ベストグローバル社長。
ホテル再生に挑む〝ミスターブライダル〟塚田正由記氏の挑戦

やわらかな光に包まれ、あたたかいセレモニーを演出する「チャペル グラシア・ファミリア」
今日の結婚式では一般的な入場時のキャンドルサービスの代わりにブライダルフェアを始めたのが、この道一筋45年の〝ミスターブライダル〟こと塚田正由記氏だ。時代や社会構造の変化に伴って結婚式の在り方も変わるべきと、ゲストハウスウエディングを提唱し、全国に広げてきた。
そのきっかけは、前職時代に米国で、知人の結婚式に招かれた時の衝撃だった。「米国の結婚式は1軒の邸宅を貸し切って、参加者がみな着飾って音楽あり、ダンスありと、それは楽しい結婚式でした。そのような心に残る結婚式は、日本でも絶対に喜ばれると確信しました」。
1995年に4人を雇って結婚式のプロデュース会社を立ち上げた。「初年度から、黒字になったので自分の考え方は間違ってなかったと確信しました」。
現在では19の直営式場とハワイやバリ島にも拠点をもっているが、2011年に「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」の経営権を取得、ホテル事業へ参入した。世界ブランドの同ホテルは羽田から30分以内という好立地で、外国人利用客が多い。「海に向いている立地は結婚式には向いていました。数十億円の経費と3年の時間をかけてチャペルや宴会場をリニューアルし、ようやく今年度より黒字になりました」。また14年1月には、品川駅直結の「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」の経営権も取得することとなった。

「売り上げは3年間で70%アップし従業員の仕事量は格段に増えて、忙しくなっているのですが、皆いきいきとしています。それはお客さんから褒められることが多くなってきたからです。ホテルマンとしては、これが最高の喜びで、モチベーションアップになっています」。次々と新しい分野に挑戦する塚田社長だが、今もって満足はしていない。「これからどうやってアジアの成長を取り込むか、これが次のテーマです」と語ってくれた。
2011年に「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」の経営権を取得、大規模なリニューアルを施した。
「エントランスはホテルの顔、お客さまにくつろいでもらえる雰囲気づくりが大事です」
1階ロビーに隣接する「ニューヨークラウンジ」は趣向を凝らしたラグジュアリーなインテリアが特徴だ
鉄板焼「匠」の料理長・田口仁氏と。
食材のクオリティーチェックも欠かさない
「ホテルとは人づくり、みんながチームとなって頑張れば、 お客さまに喜ばれるホテルに生まれ変わります」
夜間のイルミネーションもきらびやかな表参道のランドマーク「青山セントグレース大聖堂」
婚礼事業部のスタッフと情報交換。
日報には隅々まで目をとおし、各部署の業務を的確に把握する
新たに経営を手掛ける「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」は、
品川駅に直結する便利な立地で外国人利用客からも人気を集める
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