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法人税率引き下げをめぐって政府と与党内での綱引きが激化--内閣府

霞が関番記者レポート

 国際的に高い水準にある日本の法人税の実効税率引き下げに向け政府・与党内の綱引きが激しくなってきた。税率引き下げに強い意欲を示す安倍晋三首相の意をくむ菅義偉官房長官や甘利明経済再生担当相が早期の引き下げの必要性に言及。これに対し、財政健全化を理由に麻生太郎財務相や税制の実権を握る自民党税制調査会は慎重な姿勢を崩さない。政府が6月にまとめる成長戦略と経済財政運営の基本指針「骨太方針」に盛り込む文言をめぐって調整の難航は必至だ。

 法人実効税率の下げに向けた機運が急速に高まってきたのは3月19日の経済財政諮問会議から。菅氏が2015年度からの実施を目指して同会議で検討すべきと表明したためだ。

 これに呼応する形で、20日の閣議後会見では甘利氏が「どのくらい先をめどに、どれくらいまで(税率を下げるか)ということを極力具体化できればいい」と発言。骨太方針に税率の引き下げ時期や下げ幅を極力明記する考えを示した。

 日本の国・地方の法人実効税率は4月から2・4%下がり35・64%(東京都)になる。ただ中国や韓国の25%程度に比べて高い水準で、日本企業の競争上不利になっており、諮問会議の民間議員はアジア並みの25%程度まで下げるよう求めている。

 ただ、財務省試算では実効税率1%の下げで年5千億円規模の税収減になる。このため、麻生氏や自民税調は税率下げに伴い減る税収をどう補うかの議論が必要とのスタンスで、早期の引き下げを求める菅氏や甘利氏との温度差は大きい。6月の骨太方針に向け、どのような表現を盛り込むかをめぐって、激しいやりとりが繰り広げられそうだ。

 
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