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第2の創業に向けて銀行アライアンス事業を強化へ--窪田泰彦・ほけんの窓口グループ会長兼社長

窪田泰彦氏

「来店型保険ショップ」で先頭を走る「ほけんの窓口グループ」。創業者の今野則夫氏に代わって昨年社長に就任した窪田泰彦氏は「銀行アライアンス事業」という新たなビジネスモデルを掲げて第2の創業に挑んでいる。

信頼を回復に向けて「7ヶ条」の指針を策定

 複数の保険会社の商品を取り扱う乗合代理店として増加している来店型保険ショップは、2000年代に入ってから注目され始め、急拡大しているが、そのリーディングカンパニーが「ほけんの窓口グループ」。全国でFCも含めて500店舗以上を展開している。

 しかし、最大手の同社に昨年、スキャンダルが発覚した。特定の保険会社から多額の手数料を取り、優先的に販売していたのではないか、という風評が流れ、それと同時に創業者の今野則夫氏が消費税の不正還付で在宅起訴されたのだ。

 この事件を受け、昨年4月に会長と社長を兼務することになった窪田泰彦氏は就任以来、現在を〝第2の創業〟と位置付け「お客さまと向き合う7ヶ条」「完璧な募集態勢の構築」「CS経営」を3本柱とする「お客さまにとって最優の会社づくり」に取り組んでいる。それと同時に、新たなビジネスモデルとして5年前から始めた「銀行アライアンス」事業をいよいよ本格化させる。そこで窪田社長に、現状と今後の経営方針を聞いた。

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窪田泰彦(くぼた・やすひこ)
1947年生まれ。71年大東京火災海上保険入社。94年同取締役、97年常務、2000年専務。01年あいおい損害保険副社長。07年あいおい生命保険社長。11年退社。同年ライフプラザホールディングス(現・ほけんの窓口グループ)入社し最高顧問。同年会長。13年4月に会長兼社長に就任。

-- 昨年来のスキャンダル報道の影響は。

窪田 今野前社長の件はあくまでも個人の問題ですが、当社の創業者でありそれ相応の責任はあります。信頼を回復するには、会社としてこれまで以上にお客さまに真摯に接していかなければならないと思っています。

 一部保険会社の商品を積極的に販売しているのではないか、という報道は正確ではありません。保険会社の販売姿勢は新商品の発売やキャンペーンなどをとおして大変熱心なものです。結果として当社の販売量が増えることがありますが、会社全体で見た場合、販売商品のバランスは、非常に良い構成となっております。しかしお客さまにとってキャンペーンは全く関係のないことであり、あくまでお客さま本位のご意向にそった商品提供と販売により、ご満足をいただくことに引き続き徹底してまいります。

 

店舗拡大ではなく銀行窓販の拡充で質の強化へ

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2013年12月に武蔵野銀行の店舗に併設した「ほけんプラザ・さいたま新都心」

窪田 お客さまのニーズに合致した商品をお勧めできる能力を身に付けられるような研修をさらに徹底します。「お客さまと向き合う7ヶ条」の最後は「お客さまのありがとうで終わる」ですが、それが当社の仕事です。

-- 来店型ショップが急成長した背景は何でしょうか。

窪田 戦後の生保業界は「死亡給付」に重点を置いた商品で成長してきましたが、高度経済成長により生活が豊かになり、かつ社会構造の変化で高齢化が進展すると「生前給付」にニーズが変わりました。また消費者の意識、行動の変化もありました。かつては他社の商品と細かく比較検討することなどはありませんでしたが、インターネットの普及もあって個人が独自で情報を入手しやすくなったことで、保険市場が売り手中心から買い手・消費者中心に変わりました。さらに売り方でも、個人情報保護法の問題があり、生保の営業が職場に入り込んで営業することはできません。オートロック式のマンションが増えて、家にも入りにくくなりました。

 結婚しない男女も増えて、無保険の人も少なくありません。保険というものが、勧められて買うものから、身の丈に合ったものを自分で選んで買うものに変化したのです。こういった変化に来店型の生保ショップというものが合致したのでしょう。

-- 新たに始めた銀行アライアンス事業とは。

窪田 新たな販売チャネルとして銀行の支店の一角に「ほけんの窓口@○○銀行」を設置するのです。当社からは店長を派遣して、銀行のプランナーに生保販売のノウハウを教育させていただき、来店客のニーズに応えられるような商品を提供しています。保険業法の改正で、銀行が保険を販売する際にも、投信や株を売るのと同じようなレベルの説明責任が課されるようになりました。これまでのように銀行員が販売目標ありきでキャンペーン的に売るわけにはいきません。銀行にとってはやや不得意の分野ですが、そこに当社のノウハウを提供するのです。既に14の地方銀行との提携が完了していますし、今年中にあと5行との提携を予定しています。

 当社は530店舗と乗合代理店としては最大規模なのですが、600店舗くらいが適正だと考えています。店舗数の成長はそこまでで、これからは質の成長、つまり〝最優〟にこだわっていきます。お客さまにとって、〝最優〟であることを目標に、銀行アライアンス事業を第2の創業の柱のひとつとして、積極的な展開に取り組んでいきます。

 (聞き手=本誌編集委員・清水克久)

 
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