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日建連の挑戦―建設業界の労働力不足を女性の力で改善へ

日本建設業連合会の女性ワーキンググループ

建設業界では女性技能労働者が極端に不足

 他の産業と比べて、とりわけ女性が活躍する場が少ないと言われる建設業界。この現状にメスを入れようとする機運が業界内で広がっている。

 ゼネコンが加盟する日本建設業連合会(日建連)によれば、同業界の現場で働く型枠工や鉄筋工など技能労働者のうち女性は9万人と全体の2・7%にとどまる。

 製造業で働く女性技能労働者が占める割合は29・7%、全産業でも22%というデータから見ても、建設業界で働く女性技能労働者が極端に少ないことが分かる。

 一方で、同業界では就業者数はピーク時の74%にまで減少しており、慢性的な技能労働者不足に苦しむ。東日本大震災復興事業や2020年東京オリンピック、パラリンピック開催による建設需要が想定され、ますます状況は厳しくなっている。

 そこで日建連は女性労働者の雇用、また女性が働きやすい環境を整備することで若年層の労働者確保促進を図ろうとしている。

 2014年3月、日建連は女性技能労働者を5年で倍増させるためのアクションプランを策定。会員会社であるゼネコンには女性技能労働者が活躍できる職種があることをPRしていくほか、女性が安心して使用できるトイレを現場に設置するといった環境整備、子育て支援制度の導入などを積極的に取り組むことを盛り込んでいる。

 この技能労働者と直接雇用関係を結ぶのはゼネコンではなく協力会社であり、どれだけ一体となって行動に移せるかが課題となる。

 会員会社はこれらの企業に技能労働者を雇用、育成するための支援を行う方針だが、会員会社で現場監督などを務める女性技術職も決して多くはなく、どれだけ具体的に「女性も働ける職場である」ことを示せるかが重要になるだろう。

日本建設業連合会の女性ワーキンググループ

日本建設業連合会の女性ワーキンググループでは女性労働者を活用するための具体策を話し合った(写真=日建連提供)

 今夏には、国交省や日建連、全国建設業協会など各建設業界団体と共に、業界全体で女性労働者を5年で倍増させるための行動計画を策定することになっている。

 業界一丸となり、どこまで成果を上げることができるのか、今後の具体的な動きに注目したい。

(文=本誌・長谷川愛)

 
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