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観光用アクション・プログラムを策定も免税店の倍増は疑問--国土交通省

霞が関番記者レポート

国土交通省

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 政府は観光立国推進閣僚会議で、東京五輪が開催される2020年に向けて訪日外国人客数を2千万人(昨年実績1036万人)に増やすための取り組みを盛り込んだアクション・プログラムを策定した。免税店を現状の約2倍となる1万店規模に拡大することや、訪日旅行を容易にするためのビザ発給要件の緩和などを盛り込んだ。

 観光庁は外国人観光客を東日本大震災の被災地ほか地方に誘導し、特産品を購入してもらって地域振興に役立てたい構え。そのため免税店を倍増、10月から化粧品や食品類、地酒などすべての品目が、訪日客にお土産として販売すると、消費税の免税対象となる。

 ビザ要件の緩和ではインドネシアを免除の対象に追加するほか、フィリピンとベトナムは、日本政府が指定する旅行会社のパッケージ旅行客を対象にビザの取得手続きを簡素化するなどの大幅緩和を行う。昨年タイやマレーシアのビザを緩和したことで訪日観光客が急増した効果を受けたもの。潜在的な市場の大きいイスラム圏からの観光客をもてなす施策も積極的に進める。

 このほか、外国人富裕層を対象に観光目的の滞在期間を現在の最長90日から1年に延長する方向。国際会議の参加者らが空港で素早く出入国手続きを終えられるように成田、関西両空港で一般客とは別となる優先レーンの設置を目指す。

 日本政府観光局(JNTO)によると、5月の訪日外国人客数は、前年同月比25・3%増の約109万7200人で、5月としての過去最高を更新した。1〜5月の累計では前年同期比28・4%増の520万3300人と昨年を上回るペースで推移。5月は旅行業界では閑散期に当たるが、北海道の観桜ツアーや羽田空港の国際線増便などが貢献している。

 ただ、ビザ要件の緩和は「中国が対象にならない限り、2千万人の突破は難しい」(旅行業界団体幹部)との声もある。また、免税店は今年4月時点で5777店で、都市部が中心。1万店規模に倍増するためには地方展開が鍵で、「政府と地方自治体が連携し、地域の各店を支援する体制づくりが必要」(大手旅行会社)との指摘も出ている。

 
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