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「観光立国実現に向けてのエンジンとして、スピード感を持って取り組んでいく」--菊間潤吾 (日本旅行業協会〈JATA〉会長)

菊間潤吾氏(日本旅行業協会(JATA)会長)

菊間潤吾(日本旅行業協会(JATA)会長)

菊間潤吾(日本旅行業協会(JATA)会長)

ツアーオペレーター品質認証制度で安心・安全を担保

―― 協会長に就任して1年の心境から。

菊間 国を挙げて取り組んでいる観光立国の実現に向けて、JATAがエンジン機能をしっかり果たせるようにスピード感を持って変革していきたいという抱負を就任時に申し上げました。訪日旅行者拡大については、数を増やす取り組みはされていますが、来られた方の満足度を向上させる取り組みはどうだったか。問題は、海外旅行と国内旅行は法令を遵守した旅行会社が行っていますが、訪日に関しては誰でも行うことができる。せっかく来られた方たちに安全で安心な旅を提供したいので、訪日に関しても旅行会社が行うよう規制を設けたらどうかと国に申し入れをしてきました。しかし、なかなか思うに任せない。

―― それで業界としてはどうされましたか。

菊間 安心・安全な訪日旅行を担保するため、業界として自主的に「ツアーオペレーター品質認証制度」をこの4月から導入することにしました。6月から審査委員会による審査を経て、基準を満たした事業者を認定する。既に23事業者が認定を受けています。海外から日本を訪れる旅行者の宿泊や交通機関等の手配を行うツアーオペレーターが対象で、法令遵守、品質管理とサービス水準、企業の社会的責任や環境への配慮等のCSRを満たす優れた事業者を認定します。

―― 旅行者のメリットは。

菊間 認証を受けたツアーオペレーターが扱う商品が多数提供されることにより、訪日旅行者が安心・安全かつ良質な旅行を楽しめることになります。認証事業者が増加することによって業界全体の品質が向上し、訪日旅行者の増加とリピーター化につながる間接的なメリットもあります。1年後には認定事業者数で40~50社程度、将来は100社くらいになればいいと思っています。

―― 訪日旅行需要喚起に向けた取り組みについて。

菊間 今回、認証制度ができたことで、各社いろいろなことをやろうとしており、今後さまざまな魅力的な商品やコンテンツの提供、情報発信ができると思います。そのための整備をしてきた1年だったと思っています。本当の日本にもっと触れていただきたいし、その部分は私たちの協会員は得意とするところですからね。

アウトバウンドのノウハウでインバウンド市場の主役に

―― 日本の観光産業の問題点は。

菊間 鉄道の表示が分かりにくいとか、外国語が通じにくいなど問題はありますが、一方で日本の魅力についてしっかりアピールできていないところも問題だと思います。日本の訪日ツアーは、東京、富士山、京都、広島といったところが定番で、種類が少ない。しかし、日本ほど国内旅行が盛んな国はない。だからもまれているため、観光の質は高いと思います。各地に名産品は豊富にあるし、祭りなどその地ならではの歴史や文化も豊かにある。これをわれわれ旅のプロがセレクトして商品として組み立てれば、魅力的な日本の紹介の仕方ができると思います。アウトバウンドのノウハウでインバウンド市場における主役となるため、ツーウェイツーリズムの推進も重要です。

―― これまで大手の持ち回りだった協会長にワールド航空サービス会長の菊間さんが就任したことで風圧はないですか。

菊間 お陰さまで大手各社トップの方々からは全面的な支援をいただいているので、特にありません。大手の会社だけでなく、協会に加盟している会社の大半は中小ですので、その方々にとってもどうあるべきかを考えて行動しています。まず取り組んだのは、通常の委員会の上に政策検討特別委員会を設置し、ジェイティービーの田川博己社長に委員長に就任していただきました。業界を産業論的にとらえて、何を協会として取り組んでいかなくてはいけないか、そのための整備をやってきました。そこで1年かけて取り組んだアクションプランに基づき、いつまでにどういうワーキンググループでどう取り組むかをスケジュール付きで作成しました。今後はそれをどんどん進めていきます。そのためには、協会加盟の各社の経営体質を強化しなければなりません。そのためのお手伝いも進めていきます。

旅行需要喚起を目的として1977年にスタートした「JATA旅博」。

旅行需要喚起を目的として1977年にスタートした「JATA旅博」。今やアジア最大級の旅行産業イベントになった

―― 9月にはJATA旅博が行われます。

菊間 旅行需要喚起を目的に1977年にスタートし、今年で24回目を迎えるアジア最大級の旅行産業イベントです。「海外旅行博」(海外旅行)から「双方向」かつ「三位一体」(海外旅行・訪日旅行・国内旅行)の総合イベントへと。今年の開催テーマは「旅で示そう 日本の元気」。展示会や国際観光フォーラム、国際商談会、顕彰事業などがイベントの構成です。前夜祭は東京・芝の増上寺で日本の文化を体感できるようなイベントも行います。

 
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