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遺品整理事業でビジネスとして社会に貢献--赤澤健一 リリーフ社長

1960年の創業以来、兵庫県西宮市の廃棄物処理業者として地域に根差した事業を展開。2011年からは遺品整理サービスを開始、孤独死やゴミ屋敷など地域の課題を解決するソーシャルビジネスの強化に舵を切った。加えて遺品整理で発生したまだ使える物品を海外で販売。独自の取り組みで成長を図っている。

社員一丸で生み出した新たな遺品整理事業

 リリーフは、一般廃棄物や産業廃棄物などの収集・運搬を展開。トヨタ自動車やイトーヨーカ堂をはじめ、主要取引先1500社以上を有している。グループ全体の売上高は32億4400万円で、堅調に業績を伸ばしてきた。

 成長の原動力は市場の変化を見据えた新事業への参入。代表的なのは、社員が一丸となってアイデアを出し合った末に生み出した「新遺品整理事業」だ。事業名の頭には「新」の文字を付けた。これまでの悪徳業者によるダークな業界イメージを払拭し、遺族らの生活を楽しくするサポートをしたいという気持ちを込めている。

 「廃棄物処理は単なるゴミ捨てではなく、社会貢献型の重要なビジネスです。その思いがあれば、業界の常識にとらわれない新しい発想を生むことができます」と強調する。

 創業者である父親がつくった大栄衛生(現・リリーフ)に入社した1986年当時は3Kの業界イメージが強く、欠勤率が2割に達するなど社員の勤労意欲が高いとはいえない状態だった。「社員が定年まで誇りを持って働ける職場をつくりたい」との思いが、赤澤社長を事業創出へ突き動かしている。

遺品整理後の物品を海外でリユース

 遺品整理事業は社員有志10人で開始。業界には不当に高額な料金を請求する事業者が跋扈するが、同社では明朗な価格体系を実現した。

 料金は部屋が1K、作業員2人の場合で4万円以上。事前に入念な見積もりを行うため、作業後に追加料金が発生することはない。作業面でも、脱臭や除菌を伴う特別なケースを含めて迅速。ていねいな作業で依頼主に安心感を与えている。

 「スタッフたちは孤独死や自殺の悲惨な現場を目の当たりにして、やり切れない思いをすることもありますが、依頼主からいただくお礼の言葉が新たなモチベーションにつながっています」

 同社は遺品整理の関東市場を深耕しながら、昨年からは整理後の物品を海外でリユース販売する取り組みを始めた。不用品でも活用できるものをアジアのリサイクルショップに供給することで、依頼主の支払う料金を2~4割程度軽減させる仕組みだ。今ではカンボジアやタイ、マレーシア、フィリピンに領域を広げている。

 「現在は米国からの引き合いが増えています。事業が前進して活気づいてきた職場を見るのが励みですね」

 リリーフ
http://relief.revacs.co.jp/

 

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