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「自他」の精神で喜びも悲しみも 感じられる会社に―CLOVER

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愛知県を中心に空調の設備・管理事業を手掛け業績拡大を続けるCLOVER(クローバー)。社員一人一人の意欲およびスキル向上につながる環境づくりに注力し、順調に売り上げを伸ばしている。人材と共に成長し続ける同社は今年、新規事業にも挑戦する。

小林善紀

CLOVER 代表取締役 小林善紀(こばやし・よしのり)

 

 大型の商業施設の建築や都心型住宅の建設など堅調な成長を続ける建築業界。その流れを受けて、愛知県春日井市に本社を置き、大手ゼネコンの空調設備、管理業で業績を伸ばしているのがクローバーだ。

 前身の小林工業から3年前に社名変更したのを契機に業績が伸び始め、特にここ最近の売り上げは倍増している。

 前職での経験を踏まえ「従業員の働く環境づくりには特に力を入れている。現場に出れば仕事に集中できるようにしている」と小林代表は自信をのぞかせる。

 具体的には、社員寮の提供、自動車を含む各種免許取得のための会社での費用負担はもちろんのこと、現場作業の飲食代もサポート。また重労働のイメージの強い業界ながら、同社の仕事時間は9時始業~17時終業を徹底しており、社員は仕事後のプライベート時間を有意義に過ごすことができるという。

 これらの施策が社員一人一人の意欲向上につながり、各人が独立できるほどのスキル向上に役立っている。従来は専門分野ごとに作業工程を分けて人員を配置していたが、一人一人が力を付けたことで、1人当たりの作業領域が広がり、打ち合わせから始まる全ての工程をワンストップで行える業界でも珍しい「多能工化」に成功した。

 その結果、全社的な高効率化、コスト削減を実現。現在はクライアントである大手ゼネコンから高い評価を得て、信頼も厚くなっている。

 今後の展開に関して、小林氏は「現在、東京からの仕事の話も増えており、人員を増員し東京での事業拡大を狙っている」と活動の場を愛知県内に限らず、他地域に広げていく方針だ。

 また現業を拡張するだけでなく、子会社のKOBAPLUSでは井村屋グループの井村正勝氏を招き、新規事業として独自のデータベースを利用した求人サイトを立ち上げる。これは従来型の「探してもらう」求人広告ではなく、求人サイトにアクセスした人が別のサイトを閲覧中にバナータイプの求人広告が表示されるというもの。

 「今後は新たな分野に関しても積極的に展開していきたい」と意欲的な姿勢を見せている。          

 

会社概要

設立 2016年12月

資本金 500万円

売上高 2億円

所在地 愛知県春日井市

従業員数 20人

事業内容 空調設備・建設業

http://clover-aichi.com/

 

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