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東証1部上場からさらなる飛躍を目指す三洋貿易「失敗を恐れず、新たな成長ステージに ステップアップしていきます」--増本正明・三洋貿易社長

戦後の財閥解体の受けて、旧三井物産神戸支店の有志が起ち上げた三洋貿易。大手商社とは異なるコンセプトで、ニッチな商品、高付加価値の商品を供給することで、安定的に成長をなし遂げてきた。昨年10月に東証1部に上場を果たし、さらなる飛躍を目指す同社の経営戦略を聞いた。
(聞き手/本誌編集委員・清水克久)

旧三井物産の流れを汲む老舗専門商社

-- メーカー機能も併せ持つ専門商社ですが、どのような事業を行っているのですか。

増本 大手総合商社とは違い、ジャンルを絞って、よりニッチな分野、中でも高付加価値の商品を供給することに特化してきました。創業当初は、木材や水産物などの一次産業製品も取り扱っていましたが、現在では合成ゴム、化学品が主軸となっています。

 取扱商品別に大きく5つの事業部があります。まず、ゴム事業部ですが、合成ゴムは戦後、当社が日本で初めて輸入した経緯があり、思い入れも深く、業界では一番の老舗です。世界でトップの合成ゴムメーカーの総代理店になっており、現在も、大きなビジネスになっています。次の化学品事業は、塗料やインキなどを中心とした、特に付加価値が高いファインケミカルを得意としています。それに加えて現在、新たに医薬品事業に力を入れていこうと考えています。ジェネリック医薬品の普及などもあり、当社で調達する医薬中間体を医薬品メーカーに売り込んでいきたいと考えています。

 取扱商品別に大きく5つの事業部があります。まず、ゴム事業部ですが、合成ゴムは戦後、当社が日本で初めて輸入した経緯があり、思い入れも深く、業界では一番の老舗です。世界でトップの合成ゴムメーカーの総代理店になっており、現在も、大きなビジネスになっています。次の化学品事業は、塗料やインキなどを中心とした、特に付加価値が高いファインケミカルを得意としています。それに加えて現在、新たに医薬品事業に力を入れていこうと考えています。ジェネリック医薬品の普及などもあり、当社で調達する医薬中間体を医薬品メーカーに売り込んでいきたいと考えています。

 この合成ゴムと化学品で売上高の5割弱を占めます。合成ゴムは自動車産業、OA機器、電機産業で大きな需要があります。合成ゴムについては歴史が古いこと、それに応じた技術的な蓄積、ノウハウがあることが大きな武器となっています。

-- 営業マンは理系の人材が多いようですね。

増本 営業には理系出身の社員が多いですね。技術に詳しいスタッフがたくさんいるので提案型のビジネスができると同時に、機械系の商材では丁寧なアフターサービスができます。

-- 他の事業にはどのようなものがあるのでしょうか。

増本 機械・資材事業部では主力商品のCPM社製の飼料ペレット製造マシンの総代理店として50年以上の歴史があります。この装置は、飼料を投入した後、圧縮加工することでペレット状にするのですが、そうすることで保全性が高まり、家畜が飼料を食べやすくなるのです。機械の微妙な使い方を、当社のスタッフがアドバイスするなど、技術的なサービスを充実させています。この装置では、日本市場で8割のシェアを占めていますが、単に機械を納入するだけでなく、用途に応じて、周辺機器の設計や自動制御装置のソフト開発、カスタマイズ化を行っています。また、最近ではペレットマシンを使った木質バイオマスのペレット化、それを活用したバイオマス発電装置にも取り組んでいます。

 さらに、産業資材、科学機器があります。産業資材の主力は自動車用の内装材で、シート用本革表皮材を始め、ランバーサポート、シートヒーター、着座センサー等の機能部品を自動車メーカー各社に販売しています。科学機器は、生産現場で使うものではなく、研究機関などで使用する特殊な試験機器です。

洋貿易本体と国内関連会社、海外現地法人の3つを軸に

-- 海外展開にも積極的だと聞いています。

増本 日系の自動車メーカーが海外に進出している関係で、当社も海外展開している面はあります。ただ、それだけではなく、これからは特に新興国に力を入れます。もともと北米の合成ゴムメーカーとの取り引きが大きかった関係もあって、米国に現地法人があったのですが、新たにメキシコにも現地法人を設立しています。また、アジアでもタイ、ベトナム、中国、香港、インドにも現地法人を設立。特に、タイにはアジアビジネス推進室を設置して、アセアンおよびインドでのビジネスのハブにしようと考えています。

-- 国内にも多彩な関連会社がありますね。

増本 今、ケムインター、アロマン、コスモス商事の3社があります。中でも注目しているのはコスモス商事で、ここは従来の石油ガス開発、海洋開発のほか、地熱開発などの再生可能エネルギー分野にも各種の機材を納入しています。海洋開発分野では、掘削用のドリルや吸い上げのパイプなどがあります。

-- 今後の成長戦略はどう描いておられますか。

増本 三洋貿易本体と国内関連会社、それと海外現地法人の3つを軸に成長していきたいと思っています。これまで、選択と集中を繰り返して、現在、安定的な成長が見込める段階になっているのですが、現在の環境から脱却して次のステージに進むため、一昨年、上場をしたという経緯もあります。

 もともと、自動車産業との取り引きが大きいので、景気変動の影響を大きく受ける傾向がありましたが、先ほど述べた5つの事業部をバランスよく成長させることで、経営リスクを軽減、さらに新規事業をどんどん掘り起こしていきたいと思います。

 当社は古くから組織よりも人材を重視する風土があり、自由闊達でやりたいことをやれる伝統があります。新たなことにチャレンジして、仮に失敗しても再度チャレンジできるのです。上場したのですから、従来とは違った形で大きな発展を目指します。会社は人材が命ですから、そのための教育、研修を徹底的に充実させていこうと思っております。

 

三洋貿易社長 増本正明

【ますもと・まさあき】
1950年生まれ。74年早稲田大学商学部卒業。同年三洋貿易入社。2008年執行役員、12年取締役兼執行役員を経て13年12月より社長兼最高執行役員。

 

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