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経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

「ITとサービスの融合を核としたストック型ビジネスモデルにより進化し続けます」--梛野憲克・フュージョンパートナー社長

主にウェブ系のサービスを展開するIT企業の中で、デジタルとアナログを融合させたサービスを展開している点に特徴があるデジアナコミュニケーションズを子会社に持つフュージョンパートナー。業界をリードする企業や業界全体の業績が、激しく変動するIT業界の中で、確実に業績を伸ばしている、その秘訣は何か。今回は、梛野憲克社長に話を聞いた。 (聞き手/本誌編集委員・清水克久)

梛野憲克氏は語る デジタルとアナログを融合させたサービスを

-- まず、御社の事業とその特徴をお聞かせください。

梛野 当社はデジアナコミュニケーションズとデータベースコミュニケーションズを傘下に持つ持ち株会社です。IT業界の発展に伴い、M&Aを繰り返して成長し、今では事業の選択と集中により、売り上げのほとんどを、デジアナコミュニケーションズが担っています。

 デジアナコミュニケーションズの「デジアナ」は、デジタルとアナログの合成語です。企業のウェブサイトの利便性を向上させるサービスや、ニュース等の情報をポータルサイトや電子メールで提供するサービスなどの、いわゆるウェブ系のサービスと、電話や紙媒体等を活用したアナログ系サービスを提供しています。これらのサービスがリアルタイムに連携したソリューションを、利用した分だけの利用料をお支払いいただくSaaS/ASPサービスとして企業に提供していることが大きな特徴です。

-- 電話を使ったアナログサービスとは。

梛野 例えば宅配便の再配達の手配は、電話で行われることが多いですが、そういった音声ガイダンスによるサービスです。通信販売では一時的に電話が集中して、電話がつながらないままだと機会損失になってしまいます。そこで、当社のIVR(自動音声応答システム)で、あふれたお客さまからの情報を記録し、後からオペレータがコールバックできるようにシステム化しています。

-- 競合他社も多い中で、差別化要因は。

梛野 SaaS/ASPサービスを提供している会社は他にもありますが、その多くは、サービスとして作り上げた決まった形の機能を広く展開することで効率化することに重きを置き、あまりお客さまの要望に柔軟に対応していません。また、1つのサービスに売り上げの多くを依存しているケースも目立ちます。しかし当社では、お客さまのニーズに応えることが第一義だと考えています。ニーズをサービスに変える、そしてサービスの種類だけでなく、実績や社内の経験・ノウハウを積み上げ、ストック型のビジネスモデルでサービスを進化させています。お客さまに当社のサービスを長く使っていただく中で、さらにお客さまが成長するための新サービスを開発する。当社自身がお客さまと共に成長していきたいと考えています。

将来的な発展に向け今のサービスが土台にと語る梛野憲克氏

-- デジタルとアナログが融合した具体的な例は。

梛野 例えば店舗で貯めたポイントを賞品に交換するサービスを企業が提供する場合、電話で受け付けた情報と、ネットで受け付けた情報は、従来別々に管理されており、手作業で結合させていました。当社はそれを一元管理できリアルタイムに双方のポイントを反映できるようにしています。

-- ほかにはどのようなサービスがあるのでしょうか。

梛野 代表的なサービスとして、企業サイトで検索を行うと、リンク先のサムネイル画像やおすすめコンテンツが表示されるサイト内検索サービスや、良くある質問と回答を簡単に管理できるFAQサービス、アンケートフォームを簡単に作成し、条件に合った人にメルマガを一斉送信できる総合マーケティングサービスがあります。

 ほかにも、顧客管理システム、サイトを簡単に印刷するシステム、オンライン学習システム、関連する内容のページへのリンクを自動的に表示するサービスなどもあります。

-- そういったサービスはどのように生まれるのですか。

梛野 お客さまから「これだけのサービスを自社開発しているのであれば、こんなことはできないだろうか」と相談を受けたことがきっかけになる例が多いですね。そのサービスが横展開できそうであれば、初期開発コストを背負って自社で開発します。また、そのコストを最小限にするノウハウがあります。そうすることで、お客さまはオリジナルで開発するよりも極めて安価にサービスを受けることができます。このように、求められるサービスが存在しなければ、外注せず、独自に開発するのが当社の風土です。

-- IT業界は変化が早いですが、今後の目指す方向は。

梛野 企業と人、人と人のコミュニケーションを促進するツールとして、当社のサービスは広く利用されています。いつでもどこでも情報を取得できる時代、今や外出先でも1人複数台の情報端末を携帯するまでになってきています。ここで重要なのは、欲しい情報を欲しいタイミングで取得できること。そのためには、人が生活する中でネットとリアルで利用する情報の関係性から、必要とされる情報にたどり着くこと。これができると、そこで得た知見をもとにして、物販やマーケティング、コンサルティング事業を展開できるようになるのではないでしょうか。最終的には仕組みを提供するだけではなく、もっと幅広く事業を展開したいと思っています。今の事業はその土台になると考えています。

 

フュージョンパートナー社長 梛野憲克

【なぎの・のりかつ】

1975年生まれ。2000年ディーベックス取締役。04年東京工業大学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻博士課程修了。05年ディーベックス社長。06年デジアナコミュニケーションズ取締役。09年フュージョンパートナー取締役。10年ニューズウオッチ社長。12年デジアナコミュニケーションズ代表取締役。13年8月より現職。

 

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