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ブルーライトを100%カットする画期的な液晶モニターを開発――石渡武彦(STAYERホールディングス代表取締役社長)

日々の睡眠不足が借金のように積み重なる「睡眠負債」が社会問題となる中で、これを一気に解決する液晶モニターを開発したのが、独自のものづくりで躍進するSTAYERホールディングスだ。

株式会社STAYERホールディングス代表取締役社長 石渡武彦(いしわた・たけひこ)

株式会社STAYERホールディングス代表取締役社長 石渡武彦(いしわた・たけひこ)

パソコンやスマホの画面から発せられるブルーライトは、眠気を促す脳内ホルモン「メラトニン」の分泌を抑制し睡眠不足を招く大きな要因とされ、長時間パソコンを使用するオフィスワーカーにとってその対策が急務になっている。

オーディオやスマートフォン用アクセサリーの開発・製造から販売まで手掛けるSTAYERホールディングスが開発した4K液晶モニターは、独自の発想でこの問題を解決する。同社の石渡武彦社長は「これまで、他社製でもブルーライトを最大50~60%程度カットする製品はありましたが、当社では世界で初めて100%カットすることに成功しました」と自信を見せる。

その秘密は、独自開発のバックパネルにある。青色LEDに蛍光体を組み合わせる通常のバックライトとは異なりマルチチップ方式(赤、緑、青)を採用。これにより、ブルーライト量を0~100%の間で自在に調整することが可能になった。さらに、独自の機能も搭載している。

「ブルーライトは眠りを妨げる半面、日中は覚醒作用が得られるという長所に着目しました。日中から帰宅時間にかけて段階的にブルーライトをカットすることで、帰宅後の良質な睡眠が可能になります」

今年の春から、まずは従業員のヘルスケアに欠かせない製品として企業向けに販売していくという。光の3原色であるマルチチップの採用によって実現した正確な色調表現で、色にこだわるクリエーティブな分野への販売も期待できそうだ。

昨年は、ビデオレコーディング機能などを備え評判の高いフィリップス社製ICレコーダーの国内独占販売権を取得した。一方で、防災用品なども幅広く展開しており、こちらもラインアップを拡充する。塩と水で発電する独自の「塩水LEDランタン」に、新たにUSB充電端子を追加し、防災への十分な対策が欠かせない自治体向けへの販売を強化していく。

他社にはない独自の商品開発について石渡氏は「大手と張り合っても仕方がありません。先鋭的な商品とロングテールで売れる商品という二極化を狙っていきたい」と意欲を見せる。今後も続々と登場するであろう同社のオリジナリティー溢れる製品に注目したい。

株式会社STAYERホールディングス

  • 設立/2013年12月
  • 資本金/8000万円
  • 事業内容/デジタルオーディオ機器・アクセサリー、スマートフォン用アクセサリー、家電製品、車載用品、雑貨の製造・販売
  • 所在地/東京都新宿区
  • 会社ホームページ/http://stayer.co.jp

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