経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

顧客の課題解決を実現するエンジニア採用を強化中―キットアライブ

「Salesforce」によるクラウドシステム開発を中心に、企業の業務効率化や顧客管理システム導入を支援するキットアライブ。クライアントに寄り添い、真の課題解決を実現する力を売りとする同社が、さらなる成長を目指してエンジニア採用を強化している。

キットアライブ社長 嘉屋雄大(かや・ゆうだい)

増える顧客情報活用のシステム化ニーズ

 「われわれの特徴はお客さまからのリピート、追加開発の依頼が多いことです。エンジニアに対する信頼感で引き合いをいただいております」

 嘉屋雄大社長が自社の最大の競争力と認識しているのが、顧客に寄り添う提案力とそれを可能にする人材レベルの高さだ。北海道の中小IT事業者のキットアライブが、競合にコンペで勝てる理由はそこにある。

 同社はSalesforceによるクラウドシステム開発を中心に、顧客企業の業務効率化や顧客管理システム構築などを支援している。地元北海道の顧客だけではなく、東京をはじめ名古屋、東北など道外企業からの受注件数も全体の半数近くを占め、設立4年ながら業界での存在感は大きい。今期は新型コロナ禍でも、7月以降は対応しきれないほど引き合いが増えている。

 Salesforceを使ったクラウドシステムのメリットは、プラットフォーム上に必要な機能を加えてすぐに導入できる生産性の高さだ。ケースによっては開発も少人数で済むため、コスト面での優位性もある。

 最近の傾向として、既存顧客の情報にさまざまな情報を組み合わせて、マーケティングなどに活用できるシステムへの需要が多いという。

 「今は商品を作れば売れる時代ではなく、既存顧客へのサービスを充実させたり、紹介ルートの掘り起こしを仕組み化する動きが増えています。営業の方の頭の中にあった何気ない情報を、会社のノウハウに変えるニーズですね。昔は能力の高い営業の方を数多く採用すれば売り上げを上げていけるという企業が多かったと思いますが、今は底上げして平均点をいかに上げていくかという方向に変わってきています」

エンジニアに求めるのはITと事業をつなげる力

 嘉屋氏はもともと、システム開発会社である株式会社ウイン・コンサルでエンジニアを務めていたが、2007年に社内の新規事業募集に手を挙げ、クラウド型の顧客管理手法を探す過程でSalesforceと出会った。事業は少しずつ成長し、最終的には20人ほどの部隊に拡大。首都圏では5年ほど前から既にSalesforceを導入する企業が増加しており、その波が必ず北海道にも来ると確信していたという。

 「市場は二次曲線的な成長カーブを描いていたので、5年後、10年後には北海道でサービスを受けられない顧客が出て、結果的に北海道の価値が下がる時代が来ると思ったんです。そこで、札幌に貢献するためにも独立してさらなる成長を目指すことにしました」

 エンジニアの育成という点も意識していたと嘉屋氏は語る。

 「以前は、地方の中小IT企業は下請けのような仕事が多く、エンジニアの長期的なキャリアパスが見いだしづらいと感じていました。その状況を変えるためにも、Salesforceを使って直接エンドユーザーとやりとりすることが、エンジニアの成長につながると考えました」

 会社設立5年目に入り、大手と競合する場面も増えてきた。新たなフェーズに立ち、さらなる成長を目指して人材採用を強化中だ。

 エンジニアに求めるのは、ウェブ開発の基礎知識に加えて、Salesforceを使ってどのように顧客に貢献できるかを考える企画力や発想力、そして最も重要なのはITとビジネスをつなげる力だという。単にプログラムを書くだけではなく、コンサルタント的な能力も要求されるが、そこが仕事の醍醐味でもある。

 「ITエンジニアはプログラミングに集中すると、どうしてもビジネスの側面に気付けない傾向があります。しかし、顧客と向き合った先にビジネスが見えて、そこにどんなシステムが必要なのかを考えることが本質です。これはわれわれのような開発者側も、顧客企業でも状況は同じで、ITとビジネスをつなげられる人材が増えれば、成長スピードはグンと上がるでしょう」

 19年度はエンジニア経験者の中途採用を中心に11人を採用。20年度も積極的に採用活動を行っているが、まだ十分に集まっていない。新型コロナの影響もあるが、求める人材のレベルが上がってきていることも要因だ。レベルの高いエンジニアは希少価値が高いことに加えて、争奪戦も激しい。そんな中、同社で働く魅力について嘉屋氏はこう説明する。

 「東京以北では、Salesforceを使った開発において最も経験と蓄積があるのはわれわれだと思っています。そして会社は北海道にありますが、顧客は全国にいます。テレワークとウェブ会議の普及により、距離が遠いという商圏の壁はなくなりました。商圏市場の成長性に関しても、Salesforceの市場はこの先も年率20%以上で成長すると見ており、北海道での成長率はそれよりももっと高くなるのではと期待しています」

 札幌で就職し、起業したのも地元愛がゆえ。事業の成長と人材育成を通じて、地域に貢献したいという強い思いが嘉屋氏の根底にはある。

会社概要
設立 2016年8月26日
資本金 1億8,678万円(資本準備金含む)
売上高 3億7,455万円(2019年12月期)
所在地 北海道札幌市北区
従業員数 38人
事業内容 Salesforceによるクラウドシステム開発、ITコンサルティング
https://www.kitalive.co.jp/

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