経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

コンビニで買うコンテンツ 新しい習慣が今始まろうとしている―ビジネス・インフォメーション・テクノロジー

ビジネス・インフォメーション・テクノロジー代表取締役 山口幸雄


ソフトウエア開発を手掛けるビジネス・インフォメーション・テクノロジー(BIT)が開発した日本全国のコンビニでさまざまなコンテンツを購入できる「eプリントサービス」は、地球環境まで含めたマルチステークホルダーの課題解決を可能にするサービスだ。

ビジネス・インフォメーション・テクノロジー代表取締役 山口幸雄(やまぐち・ゆきお)
ビジネス・インフォメーション・テクノロジー代表取締役 山口幸雄(やまぐち・ゆきお)

 ほとんどのコンビニに設置されているマルチコピー機。コピーやスキャンができるだけでなく、実は魅力的なコンテンツを入手できることをご存知だろうか。それこそがBITが提供する「eプリントサービス」だ。

 会社四季報、ニューヨーク・タイムズ(英語版)、地方新聞や競馬新聞、さらにスポーツ選手やアイドルのブロマイドからアニメイラストなどのエンタメコンテンツ、漢字検定の過去問題までと実に幅広いジャンルのコンテンツがタッチパネルを操作するだけで購入できる。

 「サービスをリリースした2014年から提携先を徐々に増やし、19年3月には国内のコンビニやスーパーマーケットなど、約6万店舗への導入を実現しました」

 近年コンテンツ市場はデジタル勢に押され、紙による販売は苦戦を強いられているが、デジタルデバイスの画面で見るだけでは満足できず、紙にプリントされたものを見たいという層も存在する。しかし、紙によるコンテンツの流通量が減ったことで1点当たりの制作・流通コストは跳ね上がりコンテンツ制作側の大きな負担となっている。この課題を解消するのがeプリントサービスだ。オンデマンドプリントのため在庫を持つ必要はなく、物流も発生しない。

 「コロナ禍でテレワークが増え、これまで駅の売店で新聞を購入していた方が、自宅近くのコンビニで購入するようになったことが影響し、20年からサービス利用数が大幅に増えています」

 このサービスは、コンビニにとっても「コンテンツ」という新たな集客ツールが誕生したことになる。コンテンツホルダー、コンビニ、消費者、BIT、それぞれがクアトロウィンの関係を構築する理想的なスキームが完成したのだ。

 「このビジネスにはもう1つ大きな特長があります。それは、コンテンツの在庫廃棄による余分なエネルギーが削減でき、省資源、省CO2を実現できるということ。政府が掲げる脱炭素社会の実現に大きな貢献ができると確信しています」

 今後は行政への届出書や履歴書作成などの事務サービス分野も強化するという。新たな文化創造のプラットフォームとして目が離せない。

会社概要
設立 2001年4月
資本金 1億3,650万円
所在地 東京都台東区
従業員数 248人
事業内容 電子出版サービス、コンビニプリントサービス、業務系ソフトウエア開発、IT人財アウトソーシング、各種サーバーおよびネットワーク機器の構築・保守、ウェブコンテンツ、マルチメディア企画・制作、ハードウエア・ソフトウエア販売、工事事業
https://www.b-it.co.jp/

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