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照明は太陽光の再利用 採光ブラインドで最高峰の透過・遮熱効果を実現―あかりカンパニー社長・渡辺勝利

太陽光を取り込み分散させ、室内照明を減らすブラインドを開発した岡山市のあかりカンパニー。世界的な脱炭素社会実現への潮流の中、エネルギー消費量実質ゼロを目指す「ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」向け需要も急増している。

渡辺勝利・あかりカンパニー社長

(わたなべ・かつとし)──1963年岡山県岡山市出身。85年わたなべ内装舎(現・あかりカンパニー)入社。88年取締役、2007年社長に就任。


「弊社の採光ブラインドを使用すれば照明や空調の電気代を確実に減らせます。脱炭素社会を目指す世界の潮流に沿った製品です」と自信を示す渡辺勝利社長。主力商品の「アカリナ」は、スラット(羽根部分)に高機能樹脂を使い、太陽光の透過度をコントロールして自然光だけで室内を適切に明るくできる。従来のアルミ製ブラインドは太陽光を遮る仕組みだから、真逆の発想だ。2010年に開発し、照明減の省エネ効果が見込めると話題を集め、グッドデザイン賞など数多くの受賞歴がある。

この10年余り「アカリナ」は〝進化〟を続けている。耐久性を高めると同時に、透過度が異なる製品やデジタルサイネージの役割を果たす機能も充実。とりわけ熱を遮断する機能に注目が集まる。電力会社が導入を検討した際「従来品と比較すると窓際の室温が3度違う」と驚きの声を上げた。「3度」の差から生まれる省エネ効果は計り知れない。

あかりカンパニーの強みは現場主義にある。渡辺社長は「気象条件や顧客ニーズもさまざまで、現場が100カ所あれば窓環境も100違う」と設計段階からアフターケアまで、ノウハウを生かして丁寧なサポートを心掛ける。結果、アルミ製の2倍以上の価格ながらこの数年、売上増を達成している。コロナ禍にある現在でもその勢いは止まらない。

採光ブラインド「アカリナ」を導入したオフィス

父親が創業した内装工事会社を引き継いだ渡辺社長。下請けの限界を痛感する中で、異業種交流で素材メーカーから「液晶モニターなどで使われている高機能樹脂(機能性ポリカーボネート)を応用できるのでは」と提案を受けたのが採光ブラインド開発のきっかけだった。検討と改良を重ね「光の透過性と遮熱性は最高峰のレベルにまで達した」と胸を張る。温暖化防止に伴う脱炭素社会への取り組みは待ったなしの状況。「国内だけでなく、アジアやヨーロッパでも需要があるはず」と分析する。

本社・事務室の窓にはアカリナがあり、昼間は無照明でも優しい光を広げている。女性の比率が多い同社には経営推進のナンバー2として、不在がちの社長に代わり業務全般に目を配る南田直美常務の姿があった。パートから実績が認められて役員に登用された。「女性活躍の職場でもあります」と渡辺社長は目を細めた。【AD】

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