経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

独立系SIerとして37年 付加価値を高めて100年企業へ―日本テクノ開発


日本テクノ開発は1985年の創業以来、大手グローバル企業などから絶大な信頼を得て成長してきた。群雄割拠のIT業界で高い評価を得ているのは顧客志向の取り組みと、人材育成への投資を惜しまない従業員満足度を意識した経営にある。

日本テクノ開発社長 小林 弘
日本テクノ開発社長 小林 弘(こばやし・ひろし)

他社にはまねできない顧客志向の「維持管理」

 顧客企業の経営課題を解決するために基幹システムや人事システムを提案し、設計・開発から運用、保守までをトータルで提供する日本テクノ開発。特に注力しているのが他社ではまねできない「維持管理」だ。

 「システムは完成しても、いざ動かしてみたら要件と違うというケースがままあります。そのような時に要件通りに進めたものだからとお客さま任せにせず、当社のスタッフがお客さまの立場になって納得がいくまで、最後までお付き合いしています。試行錯誤の連続ですが決してギブアップせず、とにかく最後まで仕上げる姿勢が評価されてこその今日です。同業他社の中には上流の要件定義や設計のみに注力するケースもありますが、当社は現場でトラブルが起きたらお客さまと一緒になって解決しています。いくら要件通りにつくっても実際に動かなかったら意味がありません。当社は最後まできちんと動くものを提供する。この姿勢が評価されているのだと思っています」

 もう一つ、同社の「売り」となっているのがCSV(コンピュータ化システムバリデーション)だ。バリデーションとはコンピュータ化されたシステムの品質保証活動のこと。医薬品や医療機器等の人の命に関わるものは製品ばかりではなく、システムにも厳格な規制が設けられている。この課題に対応できるのは長年のノウハウの蓄積があるからだ。

 「CSVと言われても製薬業界以外の方は分からないかもしれませんが、簡単にお伝えすると、当社のお客さまの事業はグローバルにわたるので各国単位で規制要件が変わってきます。例えば米国ではFDA(米国食品医薬品局)に定められた医療・医薬規制に合わせなければなりません。規制に合わせたシステムをお客さまと協力し構築・導入できている点がお客さまの信頼、評価につながっています」

 結果、同社は一次請け・二次請けと多重構造あるSIer業界にあって、一次請けの案件が80%以上という驚異的な数字を誇っている。

会社の価値は人の付加価値。人材投資は惜しまない

 同社は会社の付加価値を人(従業員)の付加価値の総和と考え、人材育成のための投資は惜しまない方針がある。「ISO9001」に基づいた教育研修プログラムを構築しており、社内外の各種研修会へ積極的に参加させている。スキルアップ支援のための図書購入費や外部セミナーへの参加費を支援する「STUDY‐AID」など、意欲ある従業員を手厚くフォローする制度がいくつも用意されている。

 「お客さまがグローバル企業なので、英語力を強化したいと手を挙げた社員に年間120万円以上投資したケースもあります」

 教育投資だけでなく、仕事と子育ての両立を図れる環境も整備し、2015年には子育てサポート企業として厚生労働省の認定(くるみん認定)も受けた。また、仕事と介護の両立ができる環境づくりにも取り組んでいる。

 「育児休暇等は女性だけでなく男性も利用しています。当社に入社した限りは長く働いてもらいたいですし、決して後悔してほしくない。仕事を通じて成長してもらうのはもちろんのこと、人生そのものをハッピーにしてもらいたいのです。報酬面も昨年、今年とベースアップしていますし、利益が出れば決算賞与で社員に還元しています」

 教育、福利厚生、ワークライフバランスだけでなく、報酬面でも従業員を大事にしている。顧客満足度だけでなく、従業員満足度を意識した取り組みもあって、同社は同業他社に比べて離職率も低く、平均勤続年数も長いという。

 100年企業を目指している同社では2年後に「従業員130人、売上高20億円」に、そして10年後には「従業員250人、売上高50億円」の目標に向けて動き出している。

 現在、仕事の依頼は順調に増えているが、マンパワーが追い付いていない状況だという。

 「パートナー企業と連携すれば案件は処理できますが、しっかりと品質保証するためには自前の社員を採用し、育てていきたいですね」

日本テクノ開発
講師の話を真剣に聞く新入社員たち(本社研修にて)
会社概要
設立 1985年4月
資本金 4,340万円
売上高 17億5,000万円
所在地 東京都墨田区
従業員数 97人
事業内容 システムインテグレーション、コンサルティング、アウトソーシング
https://www.ntec-net.co.jp/

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