経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

人材不足とコスト問題を解決働きたい人も救済する新EC事業―WEBUO


福岡本社のほか、名古屋市にも支社を置くWEBUO(ウェブオ)。未来のEC人材の輩出に向けて、教育事業を手掛けるベンチャー企業だ。このほどEC人材に困り、コスト問題も抱える企業をサポートする新サービスを開始した。

WEBUO社長Co-CEO 黒田友美
WEBUO社長Co-CEO 黒田友美(くろだ・ともみ)

EC草創期企業が直面する専門人材不足とコスト問題

 福岡市中心部に本社を置くWEBUOは、Eコマース(以下、EC)事業を始めたい企業や個人にEC講座を提供するほか、これまで300社以上のECサイト立ち上げに関わってきた。そこで見えてきたのが、草創期の企業におけるEC人材不足とコストの問題だ。

 経済産業省によれば、EC市場規模は物販系分野で、2020年で1兆2333億円。この数年右肩上がりで、前年比では21・7%の伸びだ。世帯当たりの家計消費におけるEC利用も拡大している。そう聞けば、ECに活路を見いだす企業も多いだろうが、その着手と運営に悩みを抱えるところも多いようだ。

 「EC運営では売上拡大、新規顧客獲得、サービス企画・開発が重要課題ですが、草創期企業はそのいずれにも時間が割けていないのが実情です」と黒田友美社長Co‐CEO(共同最高経営責任者)は話す。

 特に地方の中小企業にとっては、経営側がECに詳しい世代との接点が薄いことも多く、高齢化が進んでいるような過疎地域ではその状況はより顕著だという。こういったことからEC人材を見つけにくい環境にある。

 また、新たなECサイトの立ち上げの際にも、コストのかけ方を間違えやすいという。例えば、制作会社にサイト制作を高額で依頼し、こだわりのあるサイトをオープンさせたものの、その後の運用コストを見落とし、開設後1年経っても情報が更新されないケースも多いという。

 「要因として、初期構築費用に高いコストはかけても運用費用の予算を割いていない会社が多すぎることが挙げられます。結果、見た目は良いサイトができますが、運営予算がないために作業を外注することもできず放置されてしまうのです」

サイトの初期制作費用ゼロ、翌月以降は定額制で提供

 これらの問題を解消すべく、同社ではこのほど、ECサイト制作・運営の新サポートサービスを開始。サイトの初期制作費用を無料とし、3週間でサイトを制作し公開。翌月からは内容の更新作業等について月額7900円(定額)で請け負うというものだ。

 黒田氏は新サービスの狙いについて、「価格破壊を目指す単純な激安プランを作りたかったわけではありません」とし、冒頭のような「地方の中小企業が陥りがちなコストの課題を解決したい」という思いを強くする。

 「ECサイトはスピードと持続が大事です。まずはコストをかけずにコンパクトにスタートして、ビジネスが大きくなるにつれて必要な機能を加えるという発想です」

 無料の初期制作は、トップページの制作から商品登録(20商品まで)、特定商取引法の表記、利用ガイド、問い合わせフォームの設置などが含まれる。翌月以降は商品登録(5商品)、記事の差し替えといった更新作業を前述の月額7900円で提供する。その後、EC事業が拡大していけば、必要に応じて別途運用作業を請け負う形だ。

 黒田氏は「例えば60万円かけて開設したサイトを放置するよりは、成長していった段階で数万円ずつでもかけて改善した方が健全ではないでしょうか」と語る。

 今後、同社では年商10億円以下の中小企業を主なターゲットに新サービスの申し込み獲得を狙う。

サイト更新の担い手にshopify人材を起用

 今回の新サービスにはもう一つ注目すべき点がある。

 開始翌月からの更新作業については、就業意欲があるにもかかわらず子育てなどで一時仕事を離れたママたちが請け負っている点だ。

 同社では約200人のママたちを組織化。新サービス導入企業との間に入り、働きたいママにオンラインの更新作業を委託する。

 ママたちの中には東大院卒の一部上場建設コンサルタント会社出身者や、外資系で海外勤務経験がある人(現在も海外在住)といったハイキャリアの人材もいる。専業主婦歴が長い一般的な経歴の人もいるが、実は200人のママたちは全員、EC業界で先端を行くプラットフォーム「shopify」(ショッピファイ)のスキルの持ち主なのだ。

 黒田氏は「世界で最も使われているshopifyを、3カ月にわたる事前講座でみっちり学んでもらいスキルを担保しています。仕事から離れていたママと聞いて侮るなかれ」と自信を見せる。

多様な人材に働く場を提供新事業で社会課題解決へ

 同社はミッションに「誰もが挑戦できる世の中をつくる」を掲げる。

 今回の新サービスは、EC人材に困っている企業をコスト面も含めてサポートし、対岸では働きたくても働けなかった人々(ママなど)に業務を委託するスキームだ。

 人材不足と就業意欲を満たすという、社会課題を解決する新規事業が始まった。

会社概要
設立 2021年4月
資本金 600万円
所在地 本社:福岡県福岡市中央区
    支社:愛知県名古屋市西区
従業員数 15人
事業内容 Eコマース事業に対しての運営システム開発・運用支援・教育事業
https://webuo.net/

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