経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

M&Aでグループ拡大。各社間のシナジーを高めさらなる成長を加速するーパワーエッジ

パワーエッジ 代表取締役 塩原正也(しおはら・まさなり)

パワーエッジはシステム開発、パッケージソフト開発販売、ネットワークソリューション、ITサポートなどの事業を手掛ける。ここ数年は積極的なM&Aによりグループを拡大。さらなる成長に結び付けるべく、グループ各社の連携を強化している。

パワーエッジ 代表取締役 塩原正也(しおはら・まさなり)
パワーエッジ 代表取締役 塩原正也(しおはら・まさなり)

パワーエッジは2018年以降、IT企業を中心にM&Aを重ね、グループを急速に拡大してきた。

これまでに成立させたM&A案件は10件を超える。21年は新たに4社をグループに加えた。ルミエール、ミック、ユニテクス・ジャパンの3社を子会社化したほか、事業譲受を通じてHR PRIMEを設立した。

「グループ会社が拡大したことで、売り上げ・利益を伸ばすための選択肢が増え、新しい武器を手に入れることができたと考えています」と語るのは塩原正也代表。

昨年子会社化したミックは保険業界向け帳票ソリューションビジネスを主力としており、システム開発を強みとしているわけではなかった。一方、ユニテクス・ジャパンはミックと類似の印刷関連技術を持っていたが、主にパッケージソフトを開発する技術者集団であったため、販売力が弱かった。

そこで、互いの強みを生かし、弱みを補おうと、両社で業務を調整し分担していく取り組みをスタートしている。

また、受注案件を子会社間で融通する例もある。アプリックが依頼を受けた案件に対応できなかったため、メディアミックスに引き受けてもらい案件獲得につなげた。

買収した子会社はそれぞれ得意分野を持つ。その特長やメリットを生かし、従来断らざるを得なかった案件にも幅広く対応できるようになり、受注機会が広がったのだ。

パワーエッジの最大の強みは、突出した技術力というよりも、「パワーエッジなら何とかしてくれる」という顧客の信頼感だという。

「信頼を得るために、お客さまに喜ばれることをやり続ける。設計力やプロジェクトマネジメント力を含めた総合的な技術力こそパワーエッジの強みです」

パワーエッジは30年に従業員数1千人という目標を掲げており、コロナ禍でこの2年抑制してきた新卒採用も再開した。新規M&Aはひとまず休止し、現状のグループ各社間の連携を強化する。

企業体質の向上、売り上げ・利益の安定成長を図りながら、獲得した人材の戦略化による成長加速につなげていく考えだ。 

会社概要
設立 2000年10月
資本金 5,700万円
売上高 19億3,800万円(2021年7月期単体)
本社 東京都豊島区
従業員数 187人(2021年1月現在単体)
事業内容 パッケージソフト開発販売、システム開発、ネットワークソリューション、I Tサポート、スマートフォンアプリ開発
https://www.poweredge.co.jp/