2016年設立という若い会社でありながら、ZWEISPACE JAPANはAIや3D、さらにはブロックチェーンといった最新技術を用いたアプリケーション開発やソリューション提供を通し、不動産業界に新たな風を巻き起こしている。
「イーロン・マスクが輸送×インターネットで宇宙に行くのであれば、私は建築×インターネットで火星にホテルを建てます」
このような壮大な計画をいつか叶えたい「夢」としてではなく実現可能な目標として語るのは、ZWEISPACE JAPANの亀田勇人CEO。京都大学理学部物理学科を経て入社したソフトバンクでは技術や事業計画策定で通信事業の立ち上げに参画、数々の実績を残してきた。また独立後はグローバルに事業を展開し、カリフォルニアのベンチャー界隈の起業家と太いネットワークを持っている異色の経営者だ。
同社の主力サービスとなるのが、AIとブロックチェーンを活用した不動産テック・建設テック系アプリ群。中でも代表的なものが、AIロボット建築プランナー「オートカルク」と、耐震強度測定アプリ「ナマズ」である。
前者は土地の形と場所を入力すれば、AIが自動で最適の間取りや賃料を計算してくれるアプリ。建築士に頼めば、早くても数日は掛かってしまう計算をわずか20秒で行うこのアプリは、不動産会社はもちろん個人のマンション投資家の強い味方になってくれるだろう。また後者のナマズに関しても、通常数十万円かかる建物の耐震強度測定を、無料かつたった5分で完了させることが可能で、BtoBとBtoCのどちらにも活用できる。
これらのアプリ以外にも、不動産賃貸関連サイト、不動産アプリトークン、不動産セキュリティートークンなど、不動産業とインターネットの力をプラスしたサービスを多数展開している。直近では、現物不動産とバーチャル空間上の不動産をブロックチェーンでつなげ、メタバースでの不動産賃貸管理業務も開始した。このメタバースでは、既にコワーキングスペースやアパレルショップ、珍しいものでは能楽堂なども稼働しているという。
「現状のネットは一通りアイデアが出尽くして寡占化が進んでいますが、ネットもITもまだいろいろな活用法があるし、寡占化した市場もそれで終わりではない。そこを突破して日本の各産業に陣形を示したい」と亀田氏は力強く語る。
会社概要 設立 2016年5月 資本金 4,000万円 売上高 9億円 本社 東京都千代田区 従業員数 15人 事業内容 インターネット・アプリケーション事業 https://zweispace.co.jp/ |