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IT企業の新たな挑戦。DtoCとYouTube戦略でウクレレ市場を世界規模にーC-UNIT SQUARE

C-UNIT SQUARE シーユニットスクエア 代表取締役 上田健志(うえだ・たけし)

コロナ禍で生活様式や趣味の多様化が進む中、手軽に弾ける楽器として注目を集めるウクレレ。IT企業のC-UNIT SQUAREは日本の人気ウクレレYouTuber GAZZLELEとコラボし、ベトナムでウクレレを製造・販売する事業を始めた。オンラインを活用したD2C事業を、国境を超えて展開する

C-UNIT SQUARE シーユニットスクエア 代表取締役 上田健志(うえだ・たけし)
C-UNIT SQUARE シーユニットスクエア 代表取締役 上田健志(うえだ・たけし)

愛知県名古屋市に本社を置くC‒UNIT SQUAREは、創業18年の生粋のIT企業だ。近年は新事業としてベトナム・ホーチミン市でウクレレ製造・販売を開始。この事業はD2Cというビジネスモデルを採用し、同社がこれまでに培ってきたウェブマーケティングやEコマース関連技術やノウハウを駆使して構築した。ウクレレブームの火付け役となった人気YouTuber「GAZZLELE」(ガズレレ)の「D2Cブランド」の位置付けで、ブランド名は『G‒Labo』。

同社はベトナムで10年以上にわたりIT事業の開発拠点化を手掛けており、現地で人脈を広げてきた。現地の工場では「高度な手作業による量産」を目指し、ベトナム人木工職人に対して熟練の日本人職人が技術教育を行う。「洗練された日本の技術」と「日本で求められる品質」を教育することで、世界水準の品質を実現している。

また、「国内外の他メーカーのハイエンドモデルの大半は人件費」と上田健志代表が語るように、ベトナムでの製造は人件費の大幅な削減につながる。徹底した「ローコスト、ハイクオリティ」の姿勢が、ユーザーベネフィットを生む圧倒的なコストパフォーマンス製品の提供を可能にし、「誰でもすぐに始められるコンテンツ」と提携することで、未経験者からも支持を得ている。

「このD2Cビジネスで最も重要なのは『ストーリー』です。YouTubeチャンネルから端を発し、日本人職人がベトナムに乗り込み、さまざまな困難を乗り越えて創り上げたブランドは短い歴史であっても決して軽くはありません。他社が容易にまねすることのできない唯一無二の付加価値がある。これはユーザーの共感を生むものです」

このストーリーについては、『G‒Labo』の公式ブログ「THE MISSION」に詳細に書かれているので参照されたい。

この事業は現在、YouTube、会員制SNS、自社サイトを軸に展開している。他方既に中国での量産モデルの製造にも着手。海外市場への進出を見据え、今後はAmazonをプラットフォームとした販促にも力を入れていく。

会社概要
設立 2004年9月
資本金 5,750万円
本社 愛知県名古屋市
事業内容 ウェブシステム企画・開発、アプリケーション開発、ウェブサイト制作、マーケティング・プランニング、ウクレレ製造ソリューション、dinnteco拡販事業、外国語翻訳
https://www.c-unit.co.jp/