経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

プロジェクト規模拡大へ人材で重視するのは柔軟性とチームワーク 渡邉幸二 メテオライズ

メテオライズ 社長 渡邉幸二(わたなべ・こうじ)

ゲーム開発を行うメテオライズはM&Aや、同業他社と戦略的業務連携を結ぶことで、大規模案件への対応を進めている。求めているのは、どんなゲームにも対応できる柔軟性を持っている人材だ。「大事なのはチームワーク」と渡邉幸二社長は話す。(雑誌『経済界』2023年9月号 総力特集「人材育成企業2023」より)

メテオライズ 社長 渡邉幸二(わたなべ・こうじ)
メテオライズ 社長 渡邉幸二(わたなべ・こうじ)

幼い頃からゲーム好きで、大学では情報工学を専攻し、ゲーム開発会社に入社した渡邉社長。iPhone4登場のタイミングで「小規模でも開発できる時代が来た」と起業し、自社でゲーム開発をスタートして高評価を得る。その後、グリーの海外子会社からE3への出展依頼があり、以降スマホ向けのアプリゲーム、PCオンラインゲーム、コンシューマー機向けゲームなど、オールラウンドでゲーム制作に携わってきた。

「一時期のスマホバブルは落ち着き、現在はプロジェクトの精度を上げて、ユーザーに手に取ってもらえる面白いゲームを作ることが重視されています」

近年はゲーミフィケーションの手法が注目されているが、ゲーム業界以外からの商談も増えているという。

「ゲームのナレッジのない会社と組んでできることにも可能性を感じています。これからいろいろなプラットフォームに挑戦していくので、どんなゲームにも対応できる柔軟性を持っている人材を求めています。ソーシャルゲームだけ、コンシューマーゲームだけをやりたいという人は当社には向いていません」

メンタル面のケアや、仕事と子育ての両立にも力を入れ、「能力が発揮できる環境」を意識している同社。

求める職種はエンジニア、ゲームデザイナー、CGアーティストなどで、チームワークとコミュニケーション能力が求められる。

「納期に向けてスムーズに開発していくためには、スキル以外の人間性の部分も重要なので、入社前には適正テストを実施してチェックしています。新卒の場合、会社に属さずとも独力で作れるスキルがある人は起業すると思いますので、伸びしろのある人材を採用しています」

最近は海外資本の会社を含め100~200人といった人員を必要とする大規模の開発が増えている。自社の規模では対応できないため、M&Aを考え、2021年には創業30年を超えるアルファ・システムを子会社化。その後、同業の5社と戦略的業務連携「白群」を結んだ。

「今後は協業案件を増やして結果を出していくこと、多角的に事業を行うこと、自社開発のゲームでヒットを作ることを目指します」 

会社概要
設立 2010年
資本金 2,100万円
売上高 6億2,000万円(単独)
本社 東京都千代田区
従業員数 単独38人・連結92人
事業内容 ゲームソフトの企画・開発・販売・運営、デジタルコンテンツの企画・開発
https://www.meteorise.co.jp/