「未来の子どもたちのためにより良い環境を創造します。」をミッションに掲げ、太陽光卸売事業等を展開するRecoDでは、エネルギー事業から転換して新たに酪酸を主原料にした「腸活」事業をスタートする。青山会長に展望を聞いた。(雑誌『経済界』2023年9月号 総力特集「人材育成企業2023」より)
国民の健康意識が高まりを見せている近年、「腸活」という言葉をよく聞くようになった。この流行の背景には、コロナ禍で免疫力やストレス耐性の強化を求められるようになったことがある。
古来、腸は消化吸収、排泄する器官と言われてきたが、今では「第2の脳」と呼ばれるほど重要視されている。それは腸内環境が整うことで健康面が改善されるのはもちろんのこと、思考力、記憶力、判断力、想像力などのパフォーマンスも向上させると言われているからだ。
そこで腸内環境を改善させるとして今最も注目されているのが、短鎖脂肪酸の「酪酸」だ。摂取するとその大部分が大腸粘膜組織から吸収され、上皮細胞の粘液の分泌や増殖を促進させることにより、ミネラルやカルシウムを吸収し、腸内の炎症を予防する機能があるとされる。
また「幸せホルモン」をはじめ各種のホルモンの分泌を促したり、腸内を弱酸性の環境にすることで有害な菌の増殖を抑制し、大腸のぜんどう運動を促進することで、免疫反応を制御するなど、さまざまな体に良いことが期待される。
RecoDの酪酸をはじめとする短鎖脂肪酸は、天然湧き水に培地と微生物を加え、ゆっくりと時間をかけて自然発酵を繰り返し、そこから生まれたエキスをフリーズドライ加工して製造される。そこに同社独自の7種類の有効成分を配合し開発したのが、新ブランドのサプリメント「OUCA」(オウカ)だ。
青山昌広会長は太陽光システムの卸売事業などを手掛けてきたが、今回新たにウェルネス市場に参入を決めた。その決断と行動の裏には「ウェルビーイングな未来を想像し、その想いを紡いでいきたい」という考えが根底にある。太陽光事業も酪酸事業も、環境に配慮した社会の実現と人々の健康に貢献するという共通項がある。
「8月には新商品の販売を開始し、年内に東京・銀座に出店する計画があります。私の想いを実現するためにはスタッフの力が必要なのは言うまでもありません。人々の健康に貢献したいという想いを共有できる人材を採用し、育成に一から力を注いでいきます」
会社概要 設立 2012年3月 本社 愛知県名古屋市昭和区 従業員数 10人(2023年5月現在) 事業内容 酪酸事業、eco事業、DX事業 https://www.recod.jp/ |