経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

先を見据えた独自の環境ビジネスを一代で築き上げる エコフォレスト 森 真悟

エコフォレスト 代表取締役 森 真悟

産業廃棄物の処理を中心に、解体工事や不動産の仲介・斡旋といった環境関連ビジネスを幅広く手掛けているエコフォレスト。さらなる成長・発展を目指し、BtoCサービスの展開や関東進出など、新たな取り組みにも力を入れている。(雑誌『経済界』2023年11月号 第2特集「リブート中部経済」より)

エコフォレスト 代表取締役 森 真悟
エコフォレスト 代表取締役 森 真悟
 もり・しんご

 ある現場では、工場の古い機械を撤去・廃棄した後に、新しい機械を据え付ける工事を実施。別のある現場では、店舗の内装の解体工事と原状回復工事を行い、新しい入居者を仲介した。

 解体工事に始まり、収集運搬作業、廃棄物処理、土地活用に至る業務を一手に引き受けることにより、現場作業にかかるコスト・時間・管理労力を削減しようというのが、エコフォレストが展開する「コワステールサポート」だ。今では年間1千件を超える作業を請け負っている。

 創業は2000年。森代表が1人で資源ごみの回収業を始めた。

 「起業を目指し運送業界で働きながら資金を貯めていました。独立する時、ただの運送業よりごみや産業廃棄物を運ぶことにビジネスチャンスがあると感じ、資源回収業を始めたのが始まりです」

 その目論見は見事に当たる。01年に産業廃棄物の収集運搬業の許可を取り有限会社エコフォレストを設立すると、付随する仕事がどんどん舞い込むようになった。

 「解体工事の現場で、工事そのものができないかなどと声をかけてもらえるようになりました。『できない』という選択肢はなかったので、『他社なら2日かかる仕事も、うちなら1日でできる』と言って、顧客ニーズに応えながら受注を増やしました」

 今年6月には創業地の近くに念願の新本社社屋を建てるなど、まさに破竹の勢いで成長を続けており、今後もこの成長を止めるつもりはない。8月からは関東営業所(横浜市)での営業を開始。これで東名阪の三大都市圏のネットワークが形成され、上場企業や営業チェーンからの廃棄物処理や解体工事のニーズに応えやすい体制が整った。

 また、生前整理や相続問題、不動産売却といった「終活」が円滑に進むようにサポートする「なごやかライフ」のサービスを始めた。同社にとって初のBtoC事業となる。

 「なごやかライフ事業は企業を相手に行ってきたことを個人相手に置き換えたものです。これまで培ってきたノウハウを少しでも社会に役立てたい」

 森代表のあくなき挑戦に終わりはない。 

会社概要
設  立 2001年5月
資 本 金 3,000万円
売 上 高 20億円
本  社 愛知県名古屋市中川区
従業員数 80人
事業内容 産業廃棄物処分、資源リサイクル、解体工事、内装工事、不動産の仲介斡旋
https://www.ecoforest.jp