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グローバルな体制の下高精度3次元データで自動運転を実現 吉村修一 ダイナミックマッププラットフォーム

ダイナミックマッププラットフォーム 吉村修一 代取社長CEO

政府系ファンド、自動車、地図、測量、計測機器、商社などのトップ企業の出資により、高精度3次元データを提供し、日米欧やアジアで事業展開するダイナミックマッププラットフォーム。自動運転をはじめ、新しい未来を拓く企業として注目されている。(雑誌『経済界』2024年2月号「テック企業特集」より)

ダイナミックマッププラットフォーム 吉村修一 代取社長CEO
ダイナミックマッププラットフォーム 社長CEO 吉村修一 よしむら・しゅういち

 官民一体のオールジャパン体制で設立されたダイナミックマッププラットフォーム。吉村修一社長は三井物産、官民ファンドを経て、社外取締役として同社に関わった後、2022年に社長に就任した。

 「失われた30年と言われる日本で、これから世界で競争できる技術は何かと考えた時、高精度3次元データに大きな可能性を感じました」と吉村社長は話す。

 日本のみならず北米、欧州、アジアなどの高精度3次元データを提供し、自動運転や先進安全運転支援システムの実現に取り組んでいる。

 「先進安全運転支援システムは既に実用化されており、日本では全ての高速道・自動車専用道のデータを提供しています。今後は一般道へも広げていきます。現在、トヨタ、ホンダ、日産、アメリカではゼネラル・モーターズ(GM)等の車両に採用されています」

 高精度3次元データはライドシェアシャトルの自動運行や除雪などのインフラ整備、ドローンの自律飛行など、省人化や安心・安全な環境づくり、便利で新しいサービスの実現にも役立つ。

 「例えば自動運転による交通事故の削減や過疎地域の人手不足の解消など、社会課題の解決にも貢献できると考えています」

 19年に北米の同業者であるUshr社を買収したことで世界トップクラスのエンジニアを仲間に迎えた。現在の全従業員269人のうち約3分の2が海外勤務という陣容で、グローバルにデータを生成・提供しており、そのデータ量は世界でナンバーワンとも言われている。

 「クライアントからは『4番バッターを任せられる人ばかりですね』と言われるほど精鋭の仲間たちが揃っています」

 今後は環境対策領域での事業拡大も考えている。

 「気候変動対策への先進的な取り組みが進む欧州で、高精度3次元データを活用して中・大型車両から排出されるCO2量を予測し、排出量削減手法を確立する取り組みを始めます。高精度3次元データを多くの産業に提供することで、新しいデジタル社会のプラットフォーマーを目指します」 

会社概要
設  立 2016年6月
資 本 金 1億円
売 上 高 36億8,000万円
本  社 東京都渋谷区
従業員数 269人
事業内容 自動運転・ADASをはじめ多様な産業を対象とした高精度3次元データの提供
https://www.dynamic-maps.co.jp/