社会が急激に変化し、あらゆる業種・職業で求められるものが変化し、個の確立が求められている。こうした中、今年創業60年を迎えるジェックは、人材開発と組織開発を通じて「お役立ち」に満ちたより良い社会をつくることを目指している。(雑誌『経済界』2024年10月号・第2特集「グレート・キャリア・メーカーズ」より)
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松井達則 ジェック 社長
人材開発や組織開発を行うジェック。これまでに研修を受けたビジネスパーソンは延べ270万人に上る。
2023年に松井達則氏が社長に就任すると、人的接点部門、つまり営業やアフターサービスといった、顧客と直接接する人材を擁する部門のコンサルティングに注力。現在も現場に立つ松井社長はその狙いと背景についてこう語る。
「当社の得意分野は人的接点部門の人材開発・組織開発。お客さまの変化を直接キャッチできる部門であるため、あらためてその重要性に気付く企業が増えています」
近年は多様な職種で職業観のコンセプトチェンジが求められている。
「例えば、カスタマーエンジニアは機器の修理や点検が主な仕事でしたが、その役割は変化しています。顧客に直接コンタクトできるという利点を生かして、顧客の情報収集やソリューション提案を期待されるようになりました。今後は顧客の経営課題や社会課題に踏み込んだ提案も期待されるでしょう。そのため知識やスキルを身に付けるだけでなく、職業観のコンセプトチェンジが重要となります」
そこで同社のプログラムでは「自分は仕事を通じて今後どのように顧客や社会に役立つか」を考えることから始める。その上で、特定のスキルをトレーニングしてアクションプランを立て、現場で実践した結果を持ち寄って検証する。これを繰り返すうちに、新たなコンセプトの成功体験が生まれ、日々の行動が変化していく。一人一人の変化はやがて組織全体に変化をもたらす。
「われわれの役割は、企業が顧客とタッグを組み、その先の顧客や社会に役立つ価値を創造する力を付けるお手伝いをすること(お役立ち共創コンサルティング)。共創の最前線は顧客や社会との接点である人的接点部門です。AIやDXが進化するほど、お客さまにコンタクトする人的接点の力が求められるようになります。また、コンセプトチェンジして職業観が変化すると、新たなキャリアが開けます。一人一人が顧客や社会の役に立っていると実感し、パフォーマンスを高め、個を確立する。私たちがそれを支援し、皆さまのお役に立ちたいと思います」
会社概要 創 業 1964年 設 立 1966年 資 本 金 2億7,200万円 本 社 東京都豊島区 従業員数 70人 事業内容 コンサルティング・人材開発・診断・コンテンツ作成 https://www.jecc-net.co.jp |