（雑誌『経済界』2025年2月号より）
経済界ＧｏｌｄｅｎＰｉｔｃｈ２０２４ グランプリが決定
起業家やスタートアップを発掘・応援するビジネスピッチコンテスト「経済界GoldenPitch2024」。11月18日に経済界インキュベーションセンター（KIC）で開催したファイナル審査会にはファイナリスト10人が登壇。グランプリほか各賞を選出した。
グランプリ 籔 和弥 MOSH Co-Founder,CEO
審査員特別賞 大槻知史 きづなろ代表取締役CEO＆CTO
審査員特別賞 山田真愛 My Fit代表取締役CEO
審査員特別賞 進藤寛也 エアシェア代表取締役CEO
昨今の起業ブームに乗ってにぎやかなスタートアップ業界。起業家は投資家を、投資家は起業家を求め合う強い引力が働く中、起業家のビジネスプランは洗練され、未来への期待感を抱かせるものが増えている。
経済界では２０１１年より、弊社代表佐藤有美の想いを元に、起業家向けビジネスピッチコンテスト「経済界ＧｏｌｄｅｎＰｉｔｃｈ」を毎年開催。今年も60社超のスタートアップの応募があった。
11月に開催したファイナル審査会には、10人のファイナリストが集結。山瀬穂高・ホームトリマー、大槻知史・きづなろ、飯野航平・ＭｅｎｔａＲｅｓｔ、山田真愛・Ｍｙ Ｆｉｔ、籔和弥・ＭＯＳＨ、大和倫之・Nunam Technologies India Pvt Ltd、本田大作・ウェルフォート、河村英昌・神社仏閣オンライン、進藤寛也・エアシェア、河﨑太郎・Ｓｐａｋｏｎａ（敬称略）。約３時間に及ぶピッチ後、グランプリほか各賞受賞者を選出した。
審査員長は今年も各務茂夫・東京大学大学院工学系研究科教授。審査員は足利駿二・セゾン・ベンチャーズ社長、水野雄介・ライフイズテック代表取締役ＣＥＯ、石井貴基・千葉道場ファンド代表取締役ジェネラル・パートナー。また協賛企業として、クレアシオン・クラブ、西武信用金庫、桜ゴルフ、正林国際特許商標事務所、浜学園、宗次ホール、マグチグループ、日本再生と活性推進機構からご支援を賜った。
各賞受賞者は本誌にてインタビュー記事を掲載するほか、25年１月の「第49回経済界大賞＆ＧｏｌｄｅｎＰｉｔｃｈ２０２４表彰式」にて表彰する。
経済界GoldenPitch2024ファイナル審査会総評
各務茂夫 東京大学大学院工学系研究科教授
経済界Golden Pitch2024は10社の精鋭揃いのスタートアップ企業が参集した。
グランプリに輝いたのは籔和弥代表率いるMOSH。「専門家・クリエーター向けのサービス販売プラットフォーム『MOSH』」事業。フリーランス、兼業・副業の拡大に合致し、また多彩な人財の個人事業の商圏をグローバル市場へと導く可能性大で実績を上げつつある。籔氏の落ち着きの中に熱いパッションを感じた。
審査員特別賞は3社。きづなろは世界初の壁貼型骨格センサーによる動作センシングを用い、自宅にいながら健康診断し健康寿命延伸を目指す事業。大槻知史代表提唱の「爺テック」に期待。
My Fitは更年期障害特化のオンライン診療サービス「MyLILY（マイリリー）」事業。日本には更年期症状がある患者数が1,120万人もおり、一方で更年期障害に熟知した医師は約1,300人しかいない現実に着眼。山田真愛代表の女性起業家ならではのプレゼンに強い説得性を感じた。
エアシェアは、利用者、パイロットと航空機（オーナー）の3者をマッチングさせるシェアリングサービス。国土交通省からは既に法制上問題がないとお墨付きを得た事業として、進藤寛也代表の活躍に期待したい。
登壇した10社全てにポテンシャルを感じた。レベルアップを強く感じた経済界GoldenPitch2024だった。
