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“ティア1”の強豪を相手に日本ラグビーはW杯で白星を挙げられるか

二宮清純の「スポーツ羅針盤」

日本ラグビーに朗報 W杯の日程決まる

 日本で開催されるラグビーW杯まで2年を切った。プール組分け抽選も終わり、日程も決まった。本番への足音が近付いてきている。

 アジア初のホスト国となった日本(ワールドラグビーランキング11位)はプールA。9月20日の開幕戦で、ヨーロッパ予選1位のチームと戦う。次戦は中7日でアイルランド(同4位)。10月5日にヨーロッパ・オセアニアプレーオフの勝者と対戦し、プール最終戦(13日)はスコットランド(同6位)だ。

 日本にとっては試合間隔が中7日、中6日、中7日と休養十分で臨める。これは大きなアドバンテージだ。

 コンタクトスポーツのラグビーは一戦一戦の消耗が激しい。日本代表ヘッドコーチ(HC)のジェイミー・ジョセフは「非常に恵まれたスケジュールになった」と喜んだ。

 ニュージーランド、イングランドと2度のW杯に出場しているスクラムハーフの田中史朗も「身体にあまり負担のかからない日程になっているので、戦いやすいと思う」と納得顔で語った。

 前回の15年イングランドW杯でエディー・ジョーンズHC率いる日本は、強豪・南アフリカから大金星を挙げるなど、過去最高の3勝(1敗)を挙げた。しかし、目標に掲げていた「ベスト8」には届かなかった。

 南アフリカ戦から中3日でスコットランドに喫した、たったひとつの黒星が痛かった。短い間隔で“ティア1”と呼ばれる強豪相手に連勝できるほどの地力はなかった。結局、南アフリカ、スコットランド、日本の3チームが3勝1敗で並んだものの、勝ち点の差で、日本は涙をのんだ。

日本はW杯で日程上のアドバンテージをどう生かすか

 イングランドW杯で決勝トーナメントに進出した8カ国・地域はすべて3勝1敗以上の成績だった。日本は3勝を挙げながら敗退したが、これは史上初のケース。日本大会でも3勝以上がベスト8入りの条件となろう。

 カギを握るのはアイルランド、スコットランドという“ティア1”相手に白星を挙げられるかどうかだ。両チームとはここ2年で、2度ずつ対戦しているが、0勝4敗だ。

 だが、決して勝てない相手ではない。アイルランドは中5日、スコットランドは中3日で日本戦を迎えるからだ。対する日本はいずれも休養(中7日)を相手より長くとれる。

 この日程上のアドバンテージをどう生かすかだ。前回のエディージャパンはレフェリーのクセまで分析するなど“準備力”がものを言った。

 指揮官のジョセフは、どんな準備をするのか。「勝ちグセが大事」との意見もある。

 「いや、そうではない。“弱いチームとやるべきだ”との声もあるが、強豪と戦うことでW杯へ向けて準備したい」

 日本は来年11月、ワールドラグビーランキングのトップ2(ニュージーランド、イングランド)と対戦することが既に決まっている。本番に向けての試金石となる。

(にのみや・せいじゅん)1960年愛媛県生まれ。スポーツ紙、流通紙記者を経て、スポーツジャーナリストとして独立。『勝者の思考法』『スポーツ名勝負物語』『天才たちのプロ野球』『プロ野球の職人たち』『プロ野球「衝撃の昭和史」』など著書多数。HP「スポーツコミュニケーションズ」が連日更新中。最新刊は『広島カープ最強のベストナイン』。

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