経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

「“どうせ”と言うのは好きじゃない。諦めずに続けたから今がある」―西田美和(スカイコート取締役、プロフィギュアスケーター)

ゲストは、不動産事業を手掛けるスカイコート取締役の西田美和さん。プロフィギュアスケーターとしての顔も持ち、アイスショーなどで長年活躍してきました。「目標を持ち諦めずに続けてきたから今がある」と話す西田さんは、リンク外の舞台でも輝いて見えました。


西田美和氏プロフィール

西田美和

(にしだ・みわ) 東京都港区生まれ。スカイコート取締役ブランディング推進部長。8歳の時、スケートを始める。明治大学卒業後にプロに転向し、「PRINCE ICE WORLD」に27年間在籍。スペシャルオリンピックス日本・埼玉理事。

スケートを諦めずに40年の半生を振り返って

佐藤 宮本亜門さん演出のアイスショー「氷艶」出演お疲れさまでした。競技会後のアイスショーとは違い、髙橋大輔さんら出演者の皆さんが素敵な衣装を着て、お芝居や歌を融合させた構成が新鮮でした。
西田 ありがとうございます。私もショーで滑るのは2年ぶりで熱を入れ過ぎてしまい、終わってから「氷艶」ロスになりました(笑)。
佐藤 競技者として滑るのと、ショースケーターとして滑るのでは意識は変わりますか?
西田 もちろん変わります。選手時代は自分のため、勝利のために滑っていましたが、ショーではどうしたらお客さまに喜んでいただけるか、また観に来ていただけるか、お客さまのために自分をどう魅せるかを考えます。
佐藤 「どう魅せるか」という部分では、スケートは華やかなジャンプが注目されますが、表現は美しい滑走や振付も大切な要素ですよね。
西田 仰るとおりです。実際に「氷艶」では、演技や歌を含めた「魅せるエンターテインメント」として評価していただけた印象です。
佐藤 美和さんがスケートを始めたのは8歳の時だそうですね。
西田 はい、きっかけは東京女学館小学校のスケート教室の授業です。大学時代までは競技会に出場し、卒業後はアイスショーチームに入り、27年在籍しました。
佐藤 40年間の長いスケート人生で大きなケガなどはなかったのですか? 若いアスリートがケガで選手生命を断たれ、フェードアウトするのを見ると心苦しくなります。
西田 私は幸いにもケガらしいケガはありませんでしたが、女子は特に思春期に体つきが変わってジャンプがうまく飛べなくなり、ケガをする人も多いですね。高校時代には父から「美和はスケートではチャンピオンになれない。足腰が強いのだからゴルファーに転向しろ」と言われました。

 でも、諦めずに続けてきたから今があるんです。スケートができる環境を整えてくれた両親に感謝しています。私は「どうせ」と諦めてしまうのが好きではないですし、人生はこの先も続くのに止まってしまうのはもったいないですよね。
佐藤 素晴らしいですね。思いを持ち続けた結果、今がある。そういえば、スケーターは子どもの頃から取材時の受け答えが立派ですよね。
西田 スケートは練習も1人、舞台に立つのも1人です。将来の目指す姿から逆算した自分の在り方を常に意識して行動するので、幼い頃からセルフプロデュース力、思考力や応対力が身に付くのかもしれません。

スカイコート取締役として自分に何ができるかを考えた

佐藤 スカイコートに入社されたのはいつですか?
西田 2012年です。スカイコートは父が創業し、今年50周年を迎えました。経済界を創られた有美社長のお父さまとも親しくさせていただき、ありがとうございました。
佐藤 こちらこそお世話になりました。今もこうして親子二代にわたってお話しできるのがうれしいです。長年スケートをされてきて、そこから急に会社勤めをするのは、決心が必要だったかと思いますが。
西田 そうですね。でも、入社してすぐに2万人以上のオーナーさまに喜んでもらえること、私にできることをやるしかないと腹を括ったんです。私の経験を生かした取り組みの第1弾がオーナーさま向けのスケート教室でした。現在は、女性主導のプロジェクトのマンションやリノベーション事業にも力を入れています。またブランディング推進部でPRなどの仕事をしています。
佐藤 髙橋大輔さんがトータルコーディネーターを務めたマンションも新しい試みでしたね。
西田 はい、50周年を記念して夢のある企画をということで誕生したのが「D-colorプロジェクト」です。髙橋選手が「建築家になるのが夢だった」と話すのを聞いてお願いしました。そのご縁で、髙橋選手の現役復帰の応援や「氷艶」の協賛などもしています。これを機に不動産投資について勉強したいという女性のお客さまが増えてきたので、女性向けセミナーを開き、啓蒙を図っているところです。

スカイコート

スカイコート創立50周年プロジェクト「D-color」では髙橋大輔選手を起用

佐藤 取締役として会社を経営される立場で、今後の目標は?
西田 これは有美社長も同じだと思いますが、父が築いてきた50年という歳月は並大抵のものではなかったと思います。もちろん父だけの力ではなく、社内外の先人の教えや支えがあってこそ。私たちはその教えや感謝を忘れずに100年企業を目指し、挑戦し続けます。
佐藤 スケートについては?
西田 本業に絡めた社会貢献の一つとして、これからも普及につながる活動を心掛けていきます。
佐藤 父の代とは時代もライフスタイルも変わっています。仕事とスケートを両立する美和さんのこれからの活躍を楽しみにしています。
西田 ぜひ一緒にいろいろなことに挑戦させてください。

父親の代とは違う私たちの経営の色を出していきましょう(佐藤)

聞き手&似顔絵=佐藤有美
構成=大澤義幸 photo=川本聖哉