経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

未来の資生堂を創るため「創業の地」東京・銀座にユニバーシティを今秋開校 魚谷雅彦 資生堂

魚谷雅彦 資生堂

(雑誌『経済界』2023年9月号 総力特集「人材育成企業2023」より)

魚谷雅彦 資生堂
魚谷雅彦(うおたに・まさひこ) 資生堂 会長 CEO

「当社の一番の資産は人です。グローバル全体で成長するにもイノベーションを起こすにも、人財がいなければ何もできません」

こう語るのは魚谷雅彦・資生堂会長 CEO。

実際、資生堂は世界中から多様な人財が集まる企業となるために、人的資本への投資を続けてきた。一例を挙げれば、多様な働き方を可能とする仕組みの構築、ジョブ型人事制度を起点とした処遇・報酬制度への転換、人財のグローバル化やダイバーシティの加速などで、こうした施策を通じ人財採用・配置・育成のプラットフォームを充実させてきた。

今後もこうした取り組みをさらに加速していく。同時に次のステップとして戦略性やリーダーシップ、感性を身に付け、イノベーションを起こしビジネスを成長させることでよりよい社会の実現に貢献できる、グローバルビューティーカンパニーのリーダーにふさわしい人財の輩出を目指していく。

そのために、今年秋に開設するのが「Shiseido Future University」。最先端でグローバルレベルのビジネススクールの学びと資生堂のヘリテージ、美やアートの感性を掛け合わせ、新たな時代のリーダーシップなどを身に付けるユニークな施設となる予定で、創業の地である東京・銀座に誕生する。

「未来を考えるためにも、創業の地で資生堂の歴史、伝統も学んでもらう」。初代学長は魚谷氏が務め、「PEOPLE FIRST」の経営を推進強化していく。

昨年、創業150年を迎えた資生堂。次の150年に向けたチャレンジが始まろうとしている。