「ライブコマースのインフラ化」を目指すスタートアップ企業、Cellest。2023年度・24年度と2期連続で前年比約400%の売り上げを達成し、25年度には累計資金調達額が16・8億円に達するなど、飛躍的成長を遂げている。今年移転した新オフィスで代表の佐々木氏に話を聞いた。(雑誌『経済界』2026年5月号より)
佐々木宏志 Cellestのプロフィール
ささき ひろし
ライブ配信とECを組み合わせた販売手法として、中国で誕生し爆発的に広がったライブコマース。近年は日本でも市場が急速に拡大している。佐々木氏は日本のライブコマース黎明期であった2017年に業界に参入。19年に会社を設立した。
「大学在学中、大手フリマアプリで物販をしていました。そのサービスにライブコマースの機能が実装され、試しに利用してみると商品が飛ぶように売れて。強い興味を持って中国に視察に行ったところ、市場の盛り上がりを目の当たりにしました。日本でも必ず大きな市場になると確信し、本格的に事業を始めました」
同社が立ち上げたライブコマースチャンネル「ぞうねこちゃんねる」は、月間流通取引総額が2億円を超える国内トップクラスの人気チャンネルに成長。22年には、属人的なビジネスモデルからの脱却を図り、ライブコマーサー(ライブ配信者)のプロデュースとマネジメントを行う専門事務所「トキバナ(旧・セレスト)」を設立した。事務所にはライブコマーサー8人に加え、バイヤーやプロデューサー、テクニカルサポートなどのメンバーが50人以上在籍し、チームの力でチャンネル運営を行うのが同社の強みだ。
「ライブコマースの知名度を上げ、日本中に浸透させるのが僕たちの使命」と話す佐々木氏。日本で市場を育てていくためには自前のプラットフォームが必要だと考え、ライブコマース専用ECアプリ「WABE(ウェイブ)」も開発・運営している。また、長年培ってきたノウハウを生かして、今年から企業向けの顧問サービスや教育事業をスタート。「売れる仕組み」を体系化した企業・個人向けの実践書も出版し、業界のさらなる発展のために尽力する。
「育児や介護、病気など、さまざまな事情で買い物に行きづらい人や、何らかのコンプレックスを抱えて店舗に行くのをためらう人がたくさんいます。ライブコマースなら場所や身体的制約にとらわれず、買い物を楽しめます。当社には『ライブコマースで人生が明るくなった』『毎日が楽しくなった』という声が数多く届いています。そんな声をもっと増やして、この革新的な買い物体験を日本中に広げていきたいです」
| 設立 | 2019年7月 |
|---|---|
| 資本金 | 2,100万円 |
| 売上高 | 24億9,820万円(今期見込み) |
| 本社 | 大阪市中央区 |
| 従業員数 | 70人(業務委託含む) |
| 事業内容 | ライブコマースマネジメント事業、ライブコマースプラットフォーム事業 https://cellest.co.jp/ |