13年前に東京・麻布十番の焼肉店からスタートし、収益商業ビルの開発・販売で、現在は年商291億円、経常利益35億円にまで成長したシティホームズ。成功の裏には、ホテルや飲食業界出身でホスピタリティを熟知した須田俊之社長ならではの戦略があった。(雑誌『経済界』2026年5月号より)

須田俊之 シティホームズのプロフィール

須田俊之 シティホームズ
シティホームズ社長 須田俊之
すだ としゆき

須田社長は全日空ホテルズに20年間勤務し、世界各地のホテル開発・運営に携わった。2002FIFAワールドカップでは日本地区のホスピタリティ事業の責任者や、レアルマドリード事業や飲食事業を展開する会社を経て、現社を創業した異色の経営者。代表取締役就任後は「麻布十番 焼肉BULLS」を開業し不動産事業をメインに展開してきた。

「ホテルや飲食店の開発・リノベーション業務の経験があったので、区分マンションのリノベ再販を手掛けましたが、薄利多売のビジネスのため、事業収益性の高い収益商業ビル事業に参入しました」と須田社長。

同社の最大の特徴は、東京都心・駅近に特化した事業戦略にある。麻布十番、南青山、神宮前、渋谷、新宿、銀座といった1等地で、25~40坪の比較的小さな土地を買い取り、ガラス張りのおしゃれな商業ビルを建設。テナントを埋めた後、1棟丸ごと投資家に売却するというビジネスモデルを確立している。

土地の仕入れ、建築、リーシング、売却後の管理まで自社による一気通貫の体制でコストも抑えている。

顧客の約6割は東アジアの富裕層。販売価格は7億から60億円、メインレンジは15億から25億円だ。台湾にはTAIPEI101にセールスオフィスも開設している。

「これまでに80棟以上のビルを手掛け、現在も30棟のプロジェクトが進行中です」

さらに2つの新事業を展開中。1つ目はコンパクトホテルで、東京・京都を中心にインバウンド向けの収益ホテルを展開。1階を商業店舗、2階以上を2〜3室の小さなホテルに改装。麻布十番と西麻布で「ザ・リブレ」ブランドのホテルを開業した。

2つ目は超富裕層向けのヴィラで、5月に沖縄・恩納村に開業する。700㎡の広さで、プライベートプール、サウナ、ジム、カラオケルームなどを完備。1棟目は共有持分方式、2棟目は16億円で販売予定。全7室の1戸330㎡のラグジュアリーオーシャンレジデンスも開発中だ。

「世の中が大きく変わりつつある今、コアビジネスである都心の収益商業ビル事業を地道に伸ばしていくことに注力します」。須田社長は市場をしっかり見据えている。

設立2009年10月
資本金1億円
売上高291億円
本社東京都港区
従業員数93人
事業内容収益商業ビルの企画・開発・販売、不動産再生事業、不動産の売買・仲介・管理
https://city-homes.jp/